「お年玉は全額子供に渡す」子育て歴20年のミニマリストが力説する“隠さない育児”のメリット。性の話もオープンに
お年玉を「無駄使い勉強」で子供に渡したら…
その記憶が残っていたので、私は「無駄使い勉強しなよ」と言って子どもたちに全て渡すことにした。学びにあててもらおうと思ったのだ。彼らは、思いつきでおやつを買い漁ったり、ゲームセンターにお金を注ぎ込んだりしてすぐに使い切った。 そして、本当に欲しいものを前に「あんなことに使わなきゃよかった」と漏らしながら、無駄遣いを学んだ。「失敗」も体現しないと学びにならないのだ。 これらの取り組みを通じて、子どもたちはお金に対する「なんか知らんけどヤベー気がする」という漠然とした不安から「どんな方法でお金を増やしていこうか」という不安に変わった。同じ不安でもお金の正体を理解した上での不安のようだ。また、親子間でお金について気軽に相談できる環境ができたのも大きな成果だ。 お金の話は日常から話してよし。
性の話を隠さないのはメリットしかない
性の話も、昭和時代は「お下品」とされタブーの話題とされてきた。学校でも性に関する授業はこっそり行われ、親子間でも避けられる話題だった。 私自身、彼氏ができた高校生の頃に親から急に「そういうこと(S〇X)はしないでね」と言われ、戸惑いと嫌悪感を抱いた経験がある。それまでひた隠しだったのに急に「子ども」から「女」に見られた気がして、シンプルに気持ちが悪かったのを覚えている。 そのため、私は我が子が小さい頃から性に関する話題を日常的に共有してきた。質問には淡々と答え、必要であれば一緒に調べることで、性に対する偏見や誤解を減らすことを心がけた。 たとえば、ドラマの濡れ場シーンについても、「この後どうなるの?」という質問があれば「これはおそらくS〇Xだね」と率直に説明した。そして「一方通行の気持ちではやってはいけない行為で、相手の同意がないとダメ」と補足もした。 小さい頃から性の話をしてきた結果、思春期になった子どもたちとも避妊や性犯罪回避についてオープンに話せるようになった。高校入学と同時に避妊の話を真剣に聞いてもらえたのは快挙でしかない。性の話を日常的にすることで、恥ずかしさを減らし、性犯罪を予防する術を共に考える環境を作ることができた。性の話は日常から話してよし。