“思い出”の大会で復活Vなるか 38歳上田桃子「落ち着いてやれた」
◇国内女子◇CAT Ladies 初日(16日)◇大箱根CC(神奈川県)◇6652yd(パー72)◇雨(観衆608人) 【画像】5年ぶりの優勝に涙を浮かべた河本結 上田桃子は前半アウトで4バーディ、1ボギーと3つスコアを伸ばした。迎えた10番のバーディパットを前に、雷雲接近のために128分の中断となった。 再開直後のバーディパットはグリーンに水が浮いている状態だったのもあり、1.5mもオーバーしてパー。14番でボギーをたたき、続く15番(パー5)は右横から4mのバーディチャンスも3パットのボギーをたたいてしまった。 「中断までは調子が良かったが、(再開前に)パターの練習もできなかったし、グリーンの速さも分からなかった。後半めっちゃ難しく感じた」とフロントナインから一変。「体が全然動かなかった。でも、難しい一日ではあったけど、現状を受け入れながらやろうと。落ち着いてはやれていた」。17番(パー3)は5Iで奥5mにつけてバーディで取り返し、「悪い感覚のままで終わらなくて良かった」と振り返った。
今大会開幕前に師事する辻村明志コーチの指導を受けた。「自分の中でショットが良いときはインパクトゾーンが長く見えているが、そのゾーンが見えなくて。簡単にいうとバックスイングで右に行き過ぎている」。フェアウェイキープ率92%(13/14)、パーオン率83%(15/18)と台風7号の強風の中でもショットが安定した。 2014年大会では3打差を逆転して3年ぶりとなるツアー10勝目をあげた。米ツアーに挑戦も結果につながらず、国内ツアーに専念すると決めた年だった。「長かった。本当に長かった」と苦しみを乗り越えてつかんだ思い出に残る優勝だった。 「コースが好きというのが一番大きい。毎年ここに来るのが楽しみ。調子あげられる感覚。そうなるように頑張ります」。5バーディ、3ボギーの「70」でプレーし、4位発進した。 今季は19試合でプレーし、トップ10は2回。優勝は2022年「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」以来、遠ざかっている。ツアー17勝を誇る38歳のベテランが2回目の大きな思い出に向けて好位置での最終日スタートを目指す。(神奈川県箱根町/玉木充)