京都の乾物店「おだしのうね乃」が伝授!「基本の昆布だしの取り方」&「簡単水出しの昆布水」
和食のベースとなる、昆布だし。普段は使っていなくても、年末年始が近づくとおせちやお雑煮づくりのために、昆布でだしをとるという方も多いのではないでしょうか。 今回は創業120年以上の歴史を誇り、国内各地で調達した厳選素材を昔ながらの製法で加工している京都の乾物店「おだしのうね乃」の釆野佳子(うねのよしこ)さんに、昆布の旨みを最大限に引き出すだしの取り方と、簡単にできる水出しの昆布水の活用法を教えていただきました。
昆布だし 基本の取り方
〇調理時間:約30分(+昆布の浸水時間:0分~6時間) 〇材料(目安) ・水 1000ml(1リットル) ・昆布(羅臼昆布、利尻昆布、真昆布) 10g(10×10cmの大きさが目安) ※時間があるときは、昆布を6時間ほど浸水させましょう。(手順3参照)
1.だし昆布を選ぶ(利尻昆布、羅臼昆布、真昆布)
京都を中心に関西で使用されている「利尻昆布」は素材の味を引き立たせるだしが特徴。大阪では「真昆布」の使用が多く、利尻昆布に比べて、甘みのあるだしがとれます。「羅臼昆布」は主に関東でよく使われ、しっかりした旨みのあるだしが出るのが特徴です。 ●POINT 日高昆布はだしをとるのに使える? 「日高昆布」はだしをとるには不向きで、料理に使用する方が向いています。やわらかい昆布なので、おでん種の昆布や昆布巻きなど、“食べる昆布”として使いましょう。
2.昆布を適度な大きさにカットし、乾いたキッチンペーパーで軽く拭く
昆布を適した大きさ(約10×10cm)にカット。乾いたやわらかいキッチンペーパーで、ほこりをとるぐらいの強さで、こすらずに、ポンポンとやさしく拭く。昆布表面の白い粉がとれないように注意を。 ●POINT 昆布についている白い粉は? 白カビとの見分け方 表面の白い粉は「マンニット」という旨み成分。昆布を乾燥する過程で、水分と一緒に染み出るものです。マンニットは無臭なので、においを嗅いで、かび臭い場合は「白カビ」の場合があります。白い部分が粉状ではなく、白い綿状になっている場合は注意しましょう。