京都の乾物店「おだしのうね乃」が伝授!「基本の昆布だしの取り方」&「簡単水出しの昆布水」
3.(時間に余裕のある方)鍋に水を準備し、昆布を6時間ほどつけておく。
時間がない方は、水を張った鍋に昆布を入れて、手順4へ進みましょう。昆布からしっかりとだしをとりたい場合は、6時間以上浸水させておくのがおすすめです。 ●POINT だしをとるときの水は? 日本国内でも水の硬度がほかに比べて高い地域では、だしが出にくいことがあります。その場合は、一度沸かしたお湯を冷ましたものを使うのがおすすめです。
4.昆布を入れた鍋を火にかけ、約70℃になったら火を止めて、20分置く
約70℃は鍋肌から小さな気泡が増えてくるのが目安。浸水時間をとらなかった場合、火を止めてから20分ほど置きましょう。手順3で6時間以上浸水している場合、とろ火にかける時間は5分で大丈夫です。 ●POINT 昆布を急に熱湯に入れるのはNG 沸騰したお湯にいきなり昆布を入れたり、火にかける際の温度が高すぎたりすると、昆布が縮んでだしが出づらくなってしまいます。必ず水から煮出し、お湯が沸騰しないように気をつけるのが上手にだしをとるポイントです。
5.昆布を取り出し、 基本の昆布だしが完成
煮込み過ぎるとえぐみが出るので、火を止めたら昆布を取り出しましょう。ほんのりと昆布が香る万能だしの完成です。かつおだしとの合わせだしにも使用できます。
簡単!水出しの昆布だし(昆布水)
前日から準備できる場合は、水出しも簡単です。密閉容器に水1リットルと、昆布2gを入れ、冷蔵庫で一晩寝かせるだけで、水出しの昆布だしが出来上がります。羅臼昆布、利尻昆布など、昆布の種類はお好みで。昆布の根元の部分である根昆布も水出しに使用できます。 昆布だし(昆布水)は料理にはもちろんのこと、ナトリウムを含んでいるので、スポーツドリンクの代わりにもなります。 教えてくれたのは…… 京都 おだしのうね乃 釆野佳子さん●1966年生まれ。うね乃株式会社 取締役副社長。食品会社を営む家に生まれ、アパレル会社でデザイナーとして活躍する。後に、創業1903年の老舗乾物店「うね乃」4代目主人・釆野元英(うねのもとふさ)さんと結婚。かつおぶし工場での勤務10年を経て、現在はブランディングや商品企画に携わる。無添加だしを使った子ども向けのワークショップの開催など、だしの魅力を広く伝える活動を精力的に行っている。 【うね乃本店】 京都府京都市南区唐橋門脇町4-3 営業時間/平日10時~18時、土曜10時~16時 定休日/第2土・日曜、祝日 撮影=轟あずさ 編集・文=井本茜(婦人画報編集部)