新型肺炎ウイルス分離に成功 感染研が会見(全文2)ウイルスは国内外研究機関に分与
感染研では今後何を開発するのか
時事通信:分与先は企業でも研究機関でも、しっかりした施設であれば。 脇田:はい、きちんとした手続きができれば、そういったところには分与したいと考えています。 時事通信:生かし方なんですけど、迅速診断だとかワクチンだとか、幾つかおっしゃいましたけど、感染研自体がやるおつもりなのはどれなんでしょうか。 脇田:まずは診断計の開発ですね。それから病原性の開発。それからもちろん抗ウイルス薬の開発、それからワクチンということで、ほとんど全てのことを感染研としては進めていきたいということになります。もちろん共同研究先の大学とか、それから何かそういった診断薬とか治療薬とかワクチンとか、そのもとになるようなものができてくれば、それはもちろん企業さんのほうでそれを利用して、その先、開発を進めていただくということがわれわれ国立研究所の役割かなというふうに考えています。 時事通信:病原性は【カイ****00:22:10】研究ですね。 脇田:そうです、病原性の解析と研究ですね。やっぱり病原性というのは、このコロナウイルスが感染をして、どのような仕組みで病気を起こすのかということを知ることが非常に病気の仕組みを知る上で重要ですので、そちらはもちろんわれわれ研究機関として進めていくということですね。はい、お願いします。
中国から提供のゲノム情報を活用したのか
NHK:NHKの【ミズノ 00:22:38】と申します。このウイルスが分離される前までの状況について1点、伺いたいんですけれども、現在行われているリアルタイムPCRなどのプライマーなどあると思うんですが、これは最初に中国から提供されていたゲノムの情報に基づいてやっていたということなんでしょうか。 脇田:そのとおりです。ですからこのウイルスを使いまして、そのプライマーセットが実際にどのように働くかということももちろん検証ができるということになります。 NHK:こちらに示していただいている写真に関してなんですけれども、抗体を発現させてる緑色の部分なんですが、これはVero細胞に感染している写真ということでよろしいでしょうか。 脇田:ここにお示ししているVeroE6/TMPRSS2細胞にウイルスを感染させまして、さらに患者さんの血清を当てている、反応させているということになります。さらにその抗体に蛍光が付いた2次抗体を反応させて、感染してる細胞が緑色に染まっているということがこの次の写真で見ていただけると思います。これですね。この緑色に光っているところが感染してる細胞が検出できてるというものになりますので、抗原抗体反応がきちんと起きてるということが分かりますので、先ほどの迅速診断キット等にもきちんと応用できることが、この写真からも分かるということだと思います。はい、どうぞ。