新型肺炎ウイルス分離に成功 感染研が会見(全文2)ウイルスは国内外研究機関に分与
湖北省に滞在歴のある外国人の入国拒否の医学的な妥当性は?
記者1:今回のコロナウイルスの新型肺炎全体に関わる話なんですけども、安倍首相が湖北省に滞在歴のある外国人の入国を当分の間、拒否するというふうに発表したんですけど、このことについて医学的な妥当性など、もしお話を伺えるのであればしていただけますでしょうか。 脇田:湖北省からの日本への渡航を。 記者1:湖北省に滞在歴のある外国人の入国を拒否する。 脇田:それの医学的な妥当性ですか。 記者1:そうです。 鈴木:感染症疫学センターの鈴木と申しますけれども、ちょっとその発言そのものに関して私どもが今、承知しておりませんので、ちょっとコメントをすることができません。申し訳ありません。 記者1:分かりました。もし確認されたらコメントってもらうことはできますか。 鈴木:いずれにしましても、政治的な判断をされているのかもしれませんし、それに関して、もちろん必要であればコメントはできると思いますけれども。必要であればコメントはさせていただきたいと思います。いずれにしましても、ちょっと今、お話があった件に関しまして承知していませんので、なんとも申し上げられません。 記者1:ありがとうございます。 脇田:はい、どうぞ。
分離とはウイルスだけを取り出したということか
記者2:すいません、ちょっと細かい話なんですけど、ウイルスを分離したといったときに、細胞を増殖したものからウイルスだけを取り出したというような理解でいいでしょうか。 脇田:今、見ているウイルス粒子というのは、ウイルスが培養細胞の中から自分でもう飛び出てきて、液体で培養してるんですけども、その液体を観察してるということになるんですね。それで、そのウイルスだけを純粋なものにしていくというのは、それはまたさまざまな手法をもって、より純粋なものにしていくということをするということになります。ですから今、ウイルスだけを採ってきてるということではないということです。 記者2:あくまでも細胞の中で増えてるものを。 脇田:そうなんです。細胞の中で増えてきてる、それからウイルスというのは細胞の中から外へ出てきますので、それを見ていくということになります。 記者2:じゃあ外に出てきたものも見つつ、今、見てる。 脇田:はい、そうですね。今、これはウイルスを見ている、電子顕微鏡で見ている、このウイルスは細胞の外に出てきたものを見てます。さらに細胞を電子顕微鏡で見ていきますと、細胞の中のウイルスも見えてくるというふうに思います。 記者2:分離っていったときに、細胞の中で増殖しているものが増えてきている、これは分離っていうんですか。 脇田:そうですね、これはウイルス学的な用語ですね。患者さんの検体とか、あるいは動物の検体でも、ウイルスに感染していると考えられている、そういった材料を用いて、それを培養細胞で増やしていくという作業が分離というふうにいっています。 【書き起こし】新型肺炎ウイルス分離に成功 感染研が会見 全文3に続く