新型肺炎ウイルス分離に成功 感染研が会見(全文2)ウイルスは国内外研究機関に分与
ウイルス分与に当たって特に障害はないのか
日本経済新聞:国内の分与の場合というのは、今、指定感染症として登録というか、指定されてますけれども、そういったことっていうのはウイルスを分与するっていうことに当たって特に障害であるとか、壁にはならないんですね。 脇田:この病原体はまだ特定病原体にも指定はされていません。通常、SARSとかMERSと同様の取り扱いをしていくというふうに考えています。ですから分与、あるいは輸送に関して、それはもうきちんとルールにのっとってやっていくということになります。 日本経済新聞:ありがとうございます。 脇田:続きまして。じゃあお願いします。女性の方。
遺伝子は変異していないのか
時事通信:時事通信社の【***00:19:37】と申します。遺伝子の変異の部分なんですけれども、感染力と病原性に関わる遺伝子がここであろうというのはだいたい推定はされていて、そこは変化してないという理解でよろしいでしょうか。 脇田:はい、そういったところには今のところ変異があるということではないと思います。さらに、このウイルスをこれから解析をしていきますので、どの遺伝子が変化すると病原性が変化するかということも、培養細胞あるいは動物を使った実験、研究によって明らかになるということが期待されると思います。 時事通信:感染力。 脇田:感染力についても同じですね。 時事通信:ただ、すでに知見がある程度あるということなんですよね。 脇田:これまでSARS、MERSの知見がありますので、それをもとにして考えていくということで、それほど違いはないかなというふうに思います。それから、ウイルスがありますので、患者さんの、例えば中和抗体を、感染力に対抗するような免疫が付いたというようなこともウイルスを使って調べていくことはできるということになろうかと思います。 時事通信:ウイルスを分与するときの【***00:20:49】ですけど、感染した細胞そのものを分与ということになるんでしょうか。 脇田:今のところ考えているのは、分離したウイルスを分与するということで、感染した細胞をそのままお渡しするということではないというふうに思っています。