自然あふれる村から上京した健気な21歳大学生「西新宿のタワマンに住みたい」…野望を抱き、性風俗店で年収1,700万円になった3年後
Iさんが抱いた野望
当初は学生時代のアパートに住んでいましたが、性風俗店で働き始めてまもなく、Iさんは次第に野望を持つように。 「タワーマンションが欲しい」マンションの分譲と賃貸の差さえ知りませんでしたが、とりあえず機会があってFPに相談することになりました。 まだ幼いものの夢を持つIさんでしたが「タワーマンションって、いくらで買えるんですか」とFPに質問するIさん。 「希望の立地で新築または築浅なら1億円以上は必ずします」 「私でもお金貯めれば買えますか」 Iさんにとっては少し頑張れば1億円を貯められるのではないかと考えたようです。しかし、無申告のお金を1億円貯めたところで、それを使ったとたんに税務署の調査が入るでしょう。脱税したお金で家は買えないのです。 「住宅ローンならどうですか? 買えますか?」とIさんは諦めずに続けます。 確定申告もしていない風俗店従業員では、銀行はお金を貸してくれません。現時点ではいくらお金を稼いでいても無職の扱いなのです。健康保険証もまだ親の扶養に入っている状態です。 「そうなんですか……。お客さんが年収1,000万円で、奥さんと収入を合わせてタワーマンションを買ったと自慢していたので、私でも買えるのかと思いました」 しかし、Iさんは「結婚して西新宿のタワーマンションに住みたい」という夢を強く持っているようでした。ネットでしか見たことがありませんが、タワーマンションから見る都心の夜景を自分のものにできるのは、いかにも東京で成功したという感じがあるからだといいます。 かなり幼い印象のIさんが、年齢に不釣り合いな年収と都心のタワーマンションという派手な目標を持つのが危うげでFPから見て心配しかありませんでしたが、夢を持つことが素晴らしいことです。実現する手段がないわけではありません。Iさんがタワーマンションを手に入れるためには、 ・確定申告をし、脱税をしない ・手取りから貯蓄する ・5,000万円をためる ・正社員として就職をする ・結婚したら残り5,000万円を夫とペアローンで借りる 維持費や家計の収支の問題は多々ありますが、タワーマンションを手に入れるだけであればそれだけで十分のはずです。20代のうちには実現するでしょう。税理士を紹介する約束をしてその場は終わったのですが……。