生成AIの応答時間を数百ミリ秒に短縮するインド新興Simplismart、約10億円調達
「生成AIはもう一段階の標準化を必要としており、当社のエンジンはそれを提供できる」
これまでのところ、Simplismartは約30の顧客を獲得し、最近、年間経常利益(ARR)が100万ドル(約1億5000万円)の大台を突破した。来年の第1四半期末までに500万ドル(約7億5000万円)を達成できるとジェインは自信をみせる。 ジェインとガタクがハッカソンで獲得した1万ドル(約150万円)の賞金を含め、同社は100万ドルに満たない資金でここまできたが、今後は調達した資金がある。700万ドルを確保した今回のシリーズAラウンドはAccelが主導し、Shastra VC、Titan Capital、そしてNotionの共同創業者アクシャイ・コタリを含む多くの著名なエンジェル投資家が参加した。資金はさらなる製品開発や人材採用、営業・マーケティングに充てられる。 Accelのパートナーのアナンド・ダニエルは、 世界中の組織が商業目的で生成AIを活用しようと奔走しており、生成AIで「カンブリア爆発の瞬間」が起きていると表現する。 「開発者たちは、オープンソースモデルをカスタマイズしてインフラに導入することに大きなメリットがあることに気づき始めている。そうすることで、パフォーマンスやコスト、専有データに対するカスタマイズ性、バックエンドスタックの柔軟性、プライバシーとセキュリティの高いレベルをコントロールできるようになる」とダニエルは言う。「Simplismartのチームがかなり早くにこのチャンスを見出したのには感激したが、驚いたのはSimplismartの小さなチームがすでに最も急速に成長している生成AI企業のいくつかにサービスを提供し始めていたことだ」 Simplismartは確かに野心的だ。ジェインは、インターネットやデータを扱うための標準化されたモデルが、過去の技術革命で大きな成長につながる道を切り開いてきた過程を指摘する。「このような技術サイクルは、新しい技術が広範かつ急速に普及するのに不可欠だと考えている」とジェインは言う。「生成AIはもう一段階の標準化を必要としており、当社のエンジンはそれを提供できる」
David Prosser