トランプ氏の勝利でDeFiの強気相場が復活──イーサリアムが10%急騰
イーサリアム(ETH)は8月初旬以来初めて2800ドルを突破し、ビットコイン(BTC)が急騰したにもかかわらず2300ドルから2600ドルで推移していたレンジ相場から抜け出した。2つの主要通貨のパフォーマンスを追跡する比率は11月5日に2021年4月の水準まで下落し、ETHに対する投資家の需要が落ち込んでいることを示していた。 しかし、ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が大統領選挙で勝利したことにより、少なくとも一部の投資家たちの間では、分散型金融(DeFi)への強気の期待が再び高まり、それに伴いETHへの需要も高まっている。 「DeFiルネサンス説は、トランプ氏の規制緩和と暗号資産(仮想通貨)に友好的な政策、そして共和党政権および上院による規則制定により、予想通りに進展している」と、DeFiance Capitalの創設者兼最高投資責任者(CIO)であるアーサー・チョン(Arthur Cheong)氏はXへの投稿で書いている。「イーロン・マスク(Elon Musk)氏は、技術革新と資本主義の黄金時代の到来を後押しするだろう」。 10月初旬、チョン氏は、DeFiアプリケーションがユーザーベースとトークン需要の増加を見込める理由について、バイラルな論文を発表した。彼はDeFiプロジェクトへの新規資金の流入増加と、アクティビティ指標の成長を指摘している。 「実際、アーべ(Aave)のようなDeFiの基盤となるプロジェクトの中には、いくつかの指標で2022年のピークを上回るものさえある。アーべの四半期収益は、最後の強気相場の絶頂期と考えられている2021年第4四半期の収益を上回っている」とチョン氏は述べた。「これは、DeFiが成熟し、生産性の新たな段階に入り、長期的な拡張性を備えていることを示している」。 https://t.co/aISf3l9jhx — Arthur (@Arthur_0x) October 14, 2024 強気な見通しは、選挙運動中にトランプ氏がアメリカを暗号資産の主要ハブにするという公約を掲げていたことに由来しており、これはDeFiにとってより有利な規制につながる可能性がある。 選挙運動では、暗号資産に対して規制負担を軽減する方向性が示されており、DeFiプラットフォームがアメリカで運営しやすくなる可能性がある。これには、トークンオファリングに関するより明確なガイドラインが含まれる可能性があり、アメリカ証券取引委員会(SEC)の監督下で特定のトークンを証券ではなく商品として認める可能性もある。 「DeFiプロジェクトが『許可』される内容について、今後4年間がここ数年の真逆になることを想像してみてほしい」と、イーサリアム教育者である@sassal0xはX投稿で述べた。「フィー・スイッチ、どこでもフィースイッチだ!」 一部では、市場センチメントの主な理由として、トランプ一族がワールド・リバティ・ファイナンシャルを支援していることを指摘する声もある。 The first DeFi founder to be elected President. pic.twitter.com/qUcpfxYlXO — Patrick Scott | Dynamo DeFi (@Dynamo_Patrick) November 6, 2024 トレーダーはすでにトランプ氏の大統領就任に好意的に反応している。Kaitoのデータによると、Xにおけるセンチメントを追跡するMindshareで、DeFiは過去24時間で、AIやミームコインなどの他のトレンドセクターをリードしている。 DeFi above memecoins for mindshare today. AI dropping but still on top. pic.twitter.com/04kcxM0xrX — Kaito AI 🌊 (@_kaitoai) November 6, 2024 CoinGeckoのデータによると、主要プロジェクトの価格を追跡するさまざまなDeFiインデックスは、過去24時間で平均22%上昇している。一方、幅広い暗号資産をカバーするCoinDesk 20指数(CD20)は、同期間に3.4%上昇している。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Ether Surges 10% as Trump Victory Brings Back DeFi Bullishness
CoinDesk Japan 編集部