なぜ本田圭佑はアゼルバイジャンの名門ネフチに正式入団したのか「日本人がプレーしたことのない国での第1号になろうと」
1992年にスタートしたアゼルバイジャン・プレミアリーグで、ネフチはカラバフと並んで最多の優勝8回を誇る強豪と位置づけられている。もっとも、2013-14シーズンから7連覇中のカラバフに追いつかれた形で、今シーズンも勝ち点42で並び、直接対決の結果でかろうじて首位に立っている。 8クラブで構成される同国のプレミアリーグは4回戦総当たりで争われ、残り8試合のなかにはカラバフとの直接対決も含まれている。戦力を少しでもアップさせ、8年ぶりの優勝を手にするために、国内メディアから「戦力以上に商業面を重視しているのではないか」と批判を浴びながらも、日本代表としてワールドカップの舞台で実績を残した本田の獲得に踏み切ったのだろう。 本田自身も「長くチャンピオンになっていない状況は知っている」と、ネフチが掲げる目標を理解した上で、自身に課される仕事は特に攻撃面にあると語っている。 「みなさんも知っての通り、私は攻撃的なプレーヤーなので、アタッカーたちとともにハードワークしながらより多くのチャンスを作り、ゴールを増やすことに貢献していきたい」 ただ、クラブレベルではACミラン(イタリア)時代を含めて、目立った活躍をしていない事実をアゼルバイジャンのメディアも当然把握している。ボタフォゴ(ブラジル)でプレーした昨年末を最後に実戦から遠ざかっている点を含めて、会見ではいま現在のコンディションを問う質問も飛んだ。 国際Aマッチウイークを迎える関係でプレミアリーグが中断され、ネフチの次戦が4月上旬となる今後の日程を指摘しながら、本田は「心配する必要はない」と強気な姿勢を見せている。 「現状でも十分にプレーできるが、次の試合まで少し時間が空くことで、監督やチームメイトたちとのコミュニケーションを含めて、チームのことをより理解して進歩できると考えています」 一方でリーグ全体のレベルを示す、ヨーロッパサッカー連盟(UEFA)内の最新のランキングで、アゼルバイジャンは26位となっている。たとえリーグ優勝しても最高峰の舞台となるUEFAチャンピオンズリーグには本戦ではなく予選ラウンド、それも1回戦から登場する位置づけとなる。