パリ発のスニーカーブランド「ヴェジャ」を現地取材! ボルドーの観光名所にある“新品は売らない”ショップとは?
サステナブルな生産背景にこだわったフランスのスニーカーブランド「VEJA(ヴェジャ)」の取り組みを現地取材。前回に引き続き、今回はパリから足を伸ばしボルドーにあるコンセプトストアや、パリ郊外にある物流倉庫を訪ねました。 【写真】新品は売らない、フランス発のサステナブルなスニーカーブランド「VEJA」のショップを訪ねて
ボルドーの人気観光名所「DARWIN(ダーウィン)」とは?
ボルドーにある複合施設「DARWIN(ダーウィン)」は、かつて軍事施設だった場所。環境保護やエコロジカルな空間を作るプロジェクトとして発足し、なかにはコンセプトに共感したさまざまなショップやレストランがあり、ボルドーの人気観光名所になっているそう。 2020年にオープンした「VEJA×DARWIN」。“新作は売っていない”のがコンセプトで、過去のコレクションなどのアウトレット品は25~30%オフで購入可能。また希少なプロトタイプ(サンプル)が購入できるのはこのショップだけとのこと。 またVEJAで最初のリペア工房も併設。中古品を修理工房で直したものなども販売していて、簡単な修理なら即日お直しも可能。ショッピングやランチの合い間にお修理が出来るのも良いですよね。 店内で目を引いたのが、大きなリサイクルボックス。ヴェジャの靴はパーツごとに分けて、使えるパーツはリペアに使ったり、ヴェジャ以外のブランドの靴は回収工場に運ばれ、まだ履けるものは寄付、履けないものは圧縮して床材などに再利用されるそう。 兵器の格納庫だった場所は、現在「ル マガザン ジェネラル」というオーガニックレストランに。中では美味しいピザを頂きました……! その他、ダーウィンの施設内にはワインの醸造所やコーヒーの焙煎所、オーガニック食料品店やスケートパークなどもあり、1日いても飽きない場所でした。 オープンスペースにあるソファーやテーブルなどの資材はすべて再利用したもの。色も形もバラバラなところがまたアーティスティックで素敵ですよね。
社会復帰をサポートする物流倉庫「Log’ins(ロギンス)」
最終日に訪ねたのは、ヴェジャが障がい者支援団体と一緒に立ち上げた、パリ郊外にある物流倉庫「Log’ins(ロギンス)」。スニーカーの発送業務などを行うのは、障がいのある人、糖尿病、難聴など見た目には分からない病気を持つ人、がんなどで長く離職していた人など、さまざまな理由で働く機会を得られなかった人たち。ここでは物流の仕事やPCスキルを学びながら、次のステップ(社会復帰)へのサポートをする“トランポリン企業”の側面を持っているのが特徴です。 ここで働けるのは最大で2年と決められており、期間を限定しているのは、より多くの人のステップアップを応援することを目的としているため。次の就職先を紹介するなどサポート体制も整っているそう。 倉庫の外には移動式のコンテナ型のリペア工房が! こちらでは倉庫に返品された靴の修理やクリーニングなどを行っているそう。働いていたのはコロナで離職し、職業安定所でこちらの仕事を見つけたという職人さん。靴の修理は初めてだったそうですが、同じような境遇の人がいて働きやすく活気のある職場だ、と語ってくれました。