一度治っても半数以上がぶり返す…注意深く観察しないと気づけない「子どものうつ」の初期症状
■休んだ後の選択肢を柔軟に考える 急性期にしっかり休息をとり、症状が落ち着いてきたら、少しずつ好きなことにエネルギーを使えるようにしていきます。散歩や買い物などで体を慣らし、体力も回復させます。 学校を長期間に休んだ場合、その後の進路は柔軟に決めましょう。いまの時代、人生の選択肢は多様化しています。大人も子どもも「元の学年に戻るしかない」と思い込んでいると、よりよい選択肢が見えなくなってしまいます。一年遅れで進学するのか、通信教育など別の道を行くのか、本人の意志を尊重し、無理のない進路選びをさせてあげましょう。 ---------- 舩渡川 智之(ふなとがわ・ともゆき) 子どもこころ専門医・指導医 日本精神神経学会指導医・専門医。日本児童青年精神医学会認定医。子どものこころ専門医・指導医。栃木県出身。2004年山形大学医学部医学科卒業。2年間の初期臨床研修を経て、慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室に入局。同医局の関連病院等での研修の後、東邦大学医学部精神神経医学講座の助教に就任。以来、東邦大学医療センター大森病院メンタルヘルスセンターにて一般精神科臨床の傍ら、児童精神科医として臨床、精神病の予防・回復のためのデイケアの診療にも携わる。児童精神医学、学校精神医学、予防精神医学、精神科リハビリテーションが専門。 ----------
児童精神科医 舩渡川 智之