「エアコンの暖房」と「サーキュレーター」を併用すると、電気代はどれくらい安くなる? FPが計算してみた
厳しい寒さが続き、暖房器具が欠かせないシーズンです。電気料金が年々上がっており、特に電気暖房は消費電力が大きい家電であるため、電気代が気になりますよね。 【画像】「エアコンのみ」と「エアコン+サーキュレーター」の比較(グラフ) 比較的電気代が安いといわれる「エアコン」を使っている人も多いと思いますが、少しでも節約しながら使いたいですよね。 この記事では、エアコン×サーキュレーターの節約効果について、FPが解説します。
エアコンとサーキュレーターを併用するメリット
エアコンは、電気ストーブや電気ヒーターなどと比べて消費電力が少なく、長時間の使用に適した暖房器具です。また、部屋全体を暖められるのも特徴です。他の暖房器具にはない長所を持っているエアコンですが、使い方によっては無駄な電力を使ってしまうことがあります。 空気の性質として、暖かい空気は上に、冷たい空気は下に行きます。そのため、エアコンの風向きは下にした方が良いのですが、それでも部屋全体に暖気が行き渡らず、温度ムラが発生することがあります。エアコンをつけているのに足元が冷える……というのは、この温度ムラが原因です。足元を暖かくするために、設定温度を上げてしまうと電気代も上がってしまいます。 そこで、サーキュレーターの出番です。サーキュレーターを使って空気を攪拌(かくはん)させると、温度ムラをなくすことができます。
暖房効率が上がる「サーキュレーターの設置場所」とは?
サーキュレーターを使って暖房効率を上げるためには、設置場所が重要です。次の2つを試してみましょう。 1.エアコンの対角線上に置き、エアコンに向けて風を送る エアコンから出てきた温風に、サーキュレーターからの風をあてることで、温かい空気が部屋全体に行き渡ります。 2.部屋の中央に置き、天井に向けて風を送る エアコンの対角線上に家具などがあってサーキュレーターを置けない場合は、部屋の中央に置いて、天井に向けて風を送りましょう。天井付近に溜まった暖気が、壁を伝って下に降りてくる流れを作ることができます。
どのくらい節約できる?
エアコンとサーキュレーターの併用で、どのくらい節約できるのでしょうか。ここで、中部電力ミライズが運営しているサイト「カテエネ」による実験結果を紹介します。 エアコンのみで設定温度23度の場合と、設定温度を1度下げて22度でエアコンとサーキュレーターを併用した場合の、足元の暖かさと省エネ性を比べています。結果は、設定温度を下げてもサーキュレーターを使った方が足元は暖かく、またサーキュレーターの消費電力はそれほど大きくないため、エアコンとサーキュレーターの併用の方が10%の省エネとなりました(参照:中部電力ミライズ「カテエネ」)。