ダークパターンとは何か? Web担当者がユーザーを惑わさないために知っておきたい7分類
グロースハックとは、製品やサービスにあらかじめ成長し続ける戦略を取り込んでおくことだ。次図にあるように、主にシリコンバレーのサービス系企業では収益よりも市場での優位性獲得のための成長をはかるため、マーケティング、デザイン、エンジニアリングの融合を行った。
その結果、得られた武器の一つにA/Bテストがある。これによって、レイアウト、色、形、文言などを変えることでコンバージョン率が上がるか下がるかが簡単に調べられるようになった。AIによってさまざまなテストパターンを出すこともできる。 しかし、効果指標を達成するために、ダークパターン的な表現を入れてしまう場合もあり、「この表現ではユーザーが間違ってしまうかも」という考えが後回しにされかねない。企業としては「目標に向かって努力しているだけ」ともいえるが、意図せず結果的にダークパターンが生まれかねない。 ┌────────── ユーザーを増やすといった数値目標だけでPDCAプロセスを回そうとすると、それだけでもうダークパターンになってしまう可能性があります。「効果指標が下がっても我が社は絶対にこれだけはやらない」「問い合わせがあったら、効果指標よりも優先する」といった何らかのチェックポイントが必要かもしれません(長谷川氏) └──────────
ダークパターンへの向き合い方
ダークパターンの氾濫を防ぐため、まず考えられるのは悪質業者への対応だ。規制と業者のイタチゴッコは不可避だが、それでも最終的には法で規制するしかないだろうと長谷川氏は話す。 無意識にも関わらずダークパターンを生み出してしまった一般事業者にとって深刻なのは、レピュテーション(評判)に対するリスクだ。積極的な広告などを展開する一方で、サイト内でダークパターンがみつかれば信用が毀損する。 しかも、ダークパターンと見做された部分を取り下げたとき、現状の成果が低下する可能性は高い。組織全体として、ダークパターンをとりしまることで成果が下がることを認めなくてはならない。ゆえに、組織的な取り組みが必要になると長谷川氏は指摘する。