公判で語られたドンファンと元妻「55歳差婚」の内幕 突きつけた結婚3条件と覚醒剤疑惑 紀州のドンファン公判 被告人質問詳報
被告「コロちゃんはまんまだなと。それが社長の習性というか、性格なんだなと思いました」
同月中旬にも、野崎さんは知人に被告を「妻です。北海道ナンバーワンです」と紹介していたという。
被告「(証人尋問では)従業員が口をそろえて私が社長に冷たかったみたいなことを言っていますが、全然そんなことはありません」
野崎さんの異変にも言及した。同月6日に愛犬が死ぬと、「死にたい」と口にするようになったとする。
被告「最初はかまってほしくて言っているんだろうなと思いましたが、泣きながら『死にたい』と言ったこともあり、だんだん本気だなと思い始めました」
元従業員らは証人尋問で「自殺の前兆はなかった」と述べており、覚醒剤に続きこの点でも被告が語る「紀州のドン・ファン像」は周囲と異なっている。
■家政婦が『救急車を呼んで』といった
野崎さんが死亡した同月24日。検察側は冒頭陳述で、覚醒剤の摂取は午後4時50分~午後8時ごろで、被告のスマートフォンの健康管理アプリにはこの間に8回、野崎さんの遺体が見つかった2階へ上がった記録があったと指摘していた。
被告「バスローブを探しに2階へ行ったことはある。日常茶飯事なので覚えていないです」
あくまでも「普通の1日」を過ごしていたとの認識をにじませる被告。午後8時過ぎに野崎さんの家政婦が帰宅した以降も1階でテレビを見るなどしていたが、午後10時半過ぎに充電器をとりに2階へ上がり、野崎さんの異変に気付いたと説明する。
被告「社長は全裸でソファに座っていた。目があいたまま、まっすぐ前を見てぼーっとしていた。不気味だったので、1階に降りて家政婦を呼んだ。家政婦が『救急車を呼んで』というので、1階にスマホを取りに行って、2階に戻って119番した」
感情の抑揚もなく、淡々と当日の様子を語った被告。弁護側の質問の途中だが時間の都合もあり、この日は閉廷した。次回公判は11日。弁護側が引き続き、野崎さんが死亡したことへの認識や関与の有無などを問うとみられる。