川崎市が自動運転レベル4バスを実証実験。将来の羽田空港ルートを想定か
自動運転レベル4路線バス普及への期待と課題
今回の川崎市をはじめ、数年後には日本各地での実証実験を終えて自動運転バスの需要拡大が見込まれるが、普及に向けての難点はやはりバスの車両価格をはじめとするコストだろう。 一般的な路線バスはサイズによって異なるが2000万円前後と言われており、その一方L4バスともなるとその5倍の約1億円(川崎市の車両の場合)だ。今は国による補助金でまかなえるとはいえ、それでも年に複数台導入していくのは難しい。このままでは限られた予算で最も効率の良い路線に数少ない台数を導入していくことになるだろう。 日本各地で実証実験や実装が行われて期待感も高まっているが、車両価格やランニングコストの低減、L4バス量産体制の拡張など、今後自治体や事業者による大量導入を実現するためのシステムづくりなくして運転手不足の解消、移動の自由確保には至らないはずだ。こうした仕組みも早急に用意する必要があることは間違いない。 【主要諸元 ティアフォー Minibus v2.0】 ・全長×全幅×全高:7190×2320×3050mm ・ホイールベース:4760mm ・最高速度:自動運転時35km/h、手動運転時70km/h ・走行可能距離:最長200km ・最大登坂度:18%(参考値) ・最小回転半径:7.9m以下 ・充電出力:CHAdeMO式 90kW(約1.5時間) ・センシングデバイス:LiDAR/カメラ/レーダー ・乗車定員:28名(運転席1+客席15+立ち席12)