「生まれてくるべきじゃなかった」64年ぶりに外の世界に出た無期懲役囚、不意に流した涙
●生まれたことを後悔 今伝えたいこと
少年院の時から数えると、実に70年近くを矯正施設で過ごしてきたことになる。今、何を思うのか。 「人間でなかったと言えばそれまでだが、昔の自分は考え方が大雑把だった。私は生まれてくるべきじゃなかったと思う。でもその反面、人の情けに生かされてきました」 今よりも殺人事件が数倍多く発生していた時代を知る稲村さん。現代の日本で「刑務所に入るため」に事件を起こす若者がいる状況を憂慮している。 「今、刑務所に入りたいとか人を殺したいとか言う人がいますが、私のような結果になるんだよと伝えたい。まぁ私が何を言っても愚痴にしかなりませんがね」 ※この記事は弁護士ドットコムニュースとYahoo!ニュースによる共同連携企画です。