【肉声入手】陥落した「二階俊博」が、選挙戦最終日「最大の失敗」となった問題発言
投票日の前日、突然姿を見せて
衆議院選挙で最大の注目区となった和歌山2区では、自民党は二階俊博元幹事長の三男、伸康氏を公認した。選挙直前に殴りこんできたのは、裏金事件で自民党から離党勧告処分となった、参議院和歌山選挙区選出、世耕弘成元参院幹事長だった。 【写真あり】「総務会長」を蹴った高市早苗が「新党結成」か 結果は世耕氏が約7万1千票をとり大差で、約3万3千票の二階氏を下した。 世耕氏は「相手の比例復活当選も許さなかったので非常に満足」と「ドヤ顔」で取材に応じたが、敗北した二階陣営の関係者はこう語る。 「やっぱり裏金事件が響いたね。父親の俊博先生は、世間に裏金の『大元』みたいな印象を与えていた。三男で秘書をやっていた伸康君は、その家来のようにしか思われず、票が伸びなかった。 そもそも長男の俊樹氏が後継になるべきで『なんで伸康くん』って支援者もけっこういた。2人ははた目に見ても普段、そんな仲いい兄弟じゃない。しかし今回は俊樹氏も付きっきりで応援していたが、すきま風があった。父親の俊博先生がそこを修復できなかったことも敗因かな」 選挙戦最終日の10月26日土曜日、父・俊博氏が動いた。 午後7時半から、最後の個人演説会で二階氏は地元御坊市の会館でマスコミをシャットアウトして、マイクを握っていた。そこに現れ、支持者を沸かせたのが父親の俊博氏だった。 選挙期間中は、一切表には姿を見せていなかった。伸康氏の応援のため、石破茂首相や森山裕幹事長が和歌山2区入りしたときでさえ、俊博氏は出てこなかったのだ。だからこそ、地元では「重病説」が流れるなどその動向が注視されていた。 この日現れたのは、後継の伸康氏が世耕氏相手に劣勢だった選挙戦に我慢がならなかったからのようだ。 現代ビジネスは、このときの父親の俊博氏の肉声を入手した。 「今夜は、お疲れ様です。多くの皆さん、壇上にも有力な方々のお集まりで、我が故郷に対する思い、皆様の温かみを感じています。その御礼を申し上げます。たくさんお集まりいただきましてありがとうございました」