アウディの最新EVは5台のコンピューター搭載? 「Q6 e-tron」にスペインで乗った!
アウディ最新の電気自動車(EV)「Q6 e-tron」にスペインで乗った。この新型EV、アウディの既存モデルである「Q4 e-tron」「Q8 e-tron」と比べるとデジタル化の進み具合がはなはだしい。なんと5台のコンピューターを搭載し、全体を制御しているというのだ。はたして電脳アウディの乗り味は? 【写真】充電中はARヘッドアップディスプレイでゲームも楽しめる。パドルシフトを使って行う方法は新しく、時間はあっという間に過ぎていった
■5台のコンピューターが制御するE3 1.2を搭載 Q6 e-tronが搭載するコンピューターシステムは「E3 1.2」仕様と呼ばれている。「E3」は「エンドツーエンドの電子アーキテクチャー」(end to end electronic architecture)の意味。「1.2」はそのバージョンを表す。 車両の全ての機能は、5台の高性能コンピューター(HPC:ハイパフォーマンス・コンピューティングプラットフォーム)に割り当てられている。例えば「HPC1」は駆動システム、サスペンション、前後方向と横方向のダイナミクス、「HPC2」はドライバーアシスタンスシステム、「HPC3」はインフォテインメント機能、「HPC4」はライト、エアコン、シート調整など、「HPC5」は車両と外部の接続に使用されるといった具合だ。当然、納車後のアップデートは「OTA」(over the air、つまりはインターネット経由)で対応可能。クルマのコンピューター化の最先端といえる仕組みだ。
■ポルシェと共同開発したPPEプラットフォームの完成度は? プラットフォームにはポルシェと共同開発した全く新しい「PPE」(プレミアムプラットフォームエレクトリック)を採用。800Vアーキテクチャーで稼働するリチウムイオンバッテリーの容量は100kWh(実質94.9kWh)、重量は590kgだ。急速充電により、10分の充電で255kmの走行距離を充電できるという。21分も充電すれば残量10%のバッテリーを80%まで回復させられるそうだ。