アウディの最新EVは5台のコンピューター搭載? 「Q6 e-tron」にスペインで乗った!
フロントのデイタイムランニングライトは70個のLEDユニット、リアは10ミリ/秒で生成できる360セグメントの有機LEDパネルで構成されている。MMIでの操作を担当者に教わりながらやってみると、変更方法は至極簡単。今回のQ6は停車時に三角停止板のようなデザインで光るパターンが組み込まれていて、ライトによって車外へ情報を伝える将来の「Car to X」をも見据えた仕組みであるとの説明だ。 同じ担当者から「こっちも試してみないか」と誘われたのが、AR(拡張現実)ヘッドアップディプレイに表示される「スペースシップ」ゲーム。こちらは充電時間を楽しく過ごすためのサードパーティ製ゲームで、パドルシフトを使って行う方法は新しく、時間はあっという間に過ぎていった。
■EVの世界にライバルは多いけれど アウディによると、Q6のライバルとして、欧州勢ではBMW「iX3」とジャガー「I-PACE」、米国勢ではテスラ「モデルY」とフォード「Mach-E」、中国勢ではNIO「EL6」「EC6」を想定しているとのこと。その中国に関しては、同国向けオリジナルのQ6L e-tronを開発して自社工場で生産し、2025年には投入する方針だという。我々と別日の取材では中国から大挙22名が訪れた(日本からは4人)そう。かの国では、まだまだEVへの関心度が高いようだ。
Q6 e-tronのターゲットユーザーはカップルや若い家族、そして、日常的な使い勝手を求めつつも妥協なくテクノロジーとパフォーマンスの双方を求める人たちだという。価格は1,500万円~2,000万円の間というところに落ち着きそう。現在は米国市場向けの発売準備を進めており、年内にはその他の海外市場で導入を始める予定だ。
■ 原アキラ はらあきら 1983年、某通信社写真部に入社。カメラマン、デスクを経験後、デジタル部門で自動車を担当。週1本、年間50本の試乗記を約5年間執筆。現在フリーで各メディアに記事を発表中。試乗会、発表会に関わらず、自ら写真を撮影することを信条とする。
原アキラ