日本の「高校卒業後、すぐ大学へ」「新卒一括採用」は、世界では珍しい?フィンランドと日本の大学・就職制度の違いを解説
◆就職という概念はない フィンランドには、日本のような「就職」という概念がない。日本の就職は新規学卒一括採用が普通だが、実はそれは世界でも珍しい制度である。 日本で大学の卒業は年に1度の3月であり、その後、間を置かず一括採用になる。 また、「青田刈り」と呼ばれる慣習があり、大学3年生で就職活動を始め、勉学より優先せざるを得なくなることも多い。 フィンランドの大学は、必要な単位を取り論文が受理されれば修了となる。 卒業式に出たい人のために卒業式は行われているが、必ずしも全員が出るわけではない。その頻度は年に1度、2度、或いは毎月など大学によって異なっている。 大学は就職の紹介や斡旋をしないので、学生はオンラインなどで個人的に仕事を探すことになる。 最初から正規のポジションに就くことは少なく、いくつかの仕事を経験してから、正社員のポジションを見つけていくことが多い。 ※本稿は、『フィンランドの高校生が学んでいる人生を変える教養』(青春出版社)の一部を再編集したものです。
岩竹美加子
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