高級天ぷら店主人の「やりたいこと」が詰まった新店は、コース8,800円のカジュアルライン!
おお、詐欺でした(笑)。どこが一口やねんというポーションです。カレーは神戸牛のスジ肉を軟らかく炊いて、野菜も別鍋でハーブを利かせてじっくり煮込みます。朝から晩まで3日間炊き続けてつぎ足し、5~6日かけて完成させる名作です。
「天ぷら料理 花歩」「麻布十番 真田」でも使うため神戸牛を一頭買いしているので、端肉を活用することができるのだそうです。じんわり辛いながらリンゴとハチミツの甘みが利いていて、ビーフのコクもしっかり。隠し味に白味噌を使うことでとがりのない口当たりに仕上がっています。オープンの1カ月前から仕込み始めた究極の一品だそうです。
韓国風たまごかけご飯は、ごま油が香ばしい韓国海苔がライスの上に。“韓国風”と言うからには卵にも仕掛けがあります。
卵液には胡麻油が混ぜてあり、海苔の塩気と相まって一気にコリアンな味わいに。家でもマネしてみよう!とひそかに思いました。
ラーメンも専門店並みの手間をかけています。スープは鶏ガラの出汁に、ゲンコツやモモ肉、ネギなどの香味野菜を加えてコトコト12時間ほど炊きます。「濁った白湯にならないよう、透き通った状態を保ちます」とのこと。
特注のストレート麺もコシがあって喉越しが良い!「天ぷら料理 花歩」でも使う食材を活用して出汁の材料にしているため、原価率が相当高いでしょうね……(とまた下世話なことを)。ラーメン屋を超えた一杯です。
まだまだ若い織井さん。料理は全て真田さんがレシピを考え、指揮を執っていますが、織井さんの個性も加わりながらどんどん進化していくのでしょうね。楽しみです。
ちなみに、オープン当初はコースのみだったのですが、20時以降はアラカルトのみでの注文もできるようになったそうです! Rio’sバーガーやカレーを単品でお酒とともにサクッと……なんて使い方もできるというから、2軒目使いにも良さそうです。
猫田さん「そういえば店名の由来を聞いたら、 オーナーの娘さんの名前が「莉央(りお)」さんだそうで、「花歩」も娘さんの名前「佳穂」からだそう。いよっ、子煩悩パパ!」
RIO'S KITCHEN
住所 : 兵庫県神戸市中央区中山手通1-25-6 ラ・ドルレイ神戸三宮ビル 7F TEL : 078-891-5511 ※価格は税込
撮影:東谷幸一 文:猫田しげる