巨人大物OBが推す次期巨人監督候補とは?
CS出場を決めたロッテの伊東勤監督の続投要請が明らかになったことで、12球団の監督去就で不透明なのは、巨人の原辰徳監督(57)一人だけとなった。2年契約の2年目が終わり、V4を逃した原監督は5日、人事権を握る渡辺恒雄・最高顧問と会談したが、続投要請はなく、去就の関する話題は出なかったという。 原監督は、CSからの下克上を宣言。球団サイドも監督人事に関しては、CS終了するまで先送りする方針を固めている。果たして原監督はどうなるのか。残るべきか、辞めるべきか。その場合の後任は誰がふさわしいのか。 今季の巨人は、故障者が続き、「99パーセントない」と宣言していた阿部にマスクを被らせるなどの非常事態もあり、村田、長野らの主力打者が不振に陥って打線不振が続いた。外国人を途中2人補強したが、いずれも結果を出せず、菅野、マイコラス、ポレダ、高木勇らの先発陣の安定で優勝争いに参戦はしたが、決定力に欠いたままシーズンを終えることになった。 巨人OBで大御所の広岡達朗氏は、若手を育てることができていないツケだと指摘。その上で、監督、コーチの指導能力に疑問符をつける。 「FAと外国人頼りでチームを作ってきたツケがきている。内側から選手が育っていない。つまり、教えることのできるコーチがいない。巨人のコーチで他所のチームからぜひ欲しいと請われるようなコーチがここ数年出てきていないのが顕著な例。フロントの責任も大きいが、2度目の監督として丸10年も監督をやって、そういうコーチ、そして選手を内側から育てることのできなかった原監督の責任でもある」 広岡氏は、原監督の任期満了による退任は、当然だとの考え。 原監督は、戦力が整わないチームを打順の入れ替えや、例外なきバント指令、非情な采配を駆使しながら、なんとかV戦線に留まらせた。その決断力やアイデアは、他の監督では真似のできない秀逸なものだった。これだけ打線の得点力が低下してしまえば、原監督でなければ、とうの昔に混セから脱落していただろう。私には、原監督には、名将の貫禄さえ漂っているように見えたが、広岡氏は厳しい見方をしている。 「シーズン中に名指しで選手批判などをしていたが、あのやり方もどうか。原監督なりに考えがあってのものだろうが、私は効果としては薄かったと思う。監督が全面に出て指揮を高めるやり方には賛成なのだが」