肉料理を完成させる塩使いのルール
ドリップが火入れをサポート!
直火の肉料理はドリップを出して失敗知らずに 肉に塩を振ることで、浸透圧の関係で肉が保有する水分が外に出てくる。これは肉にとっての日焼けオイルのようなもの。水分を媒介して肉に火があたることで、肉の表面だけが焦げるのを防いで、じっくりと火入れができる効果がある。BBQなど、火が直接肉に当たる肉料理の際は、塩で肉のドリップを出してから焼くと失敗知らず。また、美味しい和牛の選び方のポイントは、ピンク色の肉ではなく、あずき色の肉を選ぶこと。色が濃い肉はメス肉であることが多く、オス肉に比べて柔らかくてジューシーだ。 塩を振る前のドリップは臭みがあるので、キッチンペーパーでしっかり拭き取ってから塩を振るのがポイント。
牛・豚・鶏でベストな塩選びはコレだ
水分の多い肉には辛い塩をセレクト 肉の種類によって最適な塩は異なることも覚えておきたい。 水分量の多い鶏肉は、水分を出してあげるためにゲランドの塩など辛めの塩を振ったり、塩水に漬け込んでおくなどの下処理に使用したい。豚肉はシチリアの塩のようなミネラリーな海塩、牛肉の味付けには、マルドンの塩などのように、まろやかな塩が高山氏のおすすめ。塊肉のステーキなどは結晶の大きい塩を振ることで、塩の付き方にムラができ、食べ進めていくなかで味わいにリズムをつける効果もあり、最後まで食べ飽きずにいただくことができる。 鶏肉、豚肉、牛肉の順に塩の辛さに変化をつけて、水分量を調節したい。これらの塩の使い分けができたら料理上級者だ。 「マルドン 塩」をAmazon。co。jpで見る。 「MOTHIA 塩」をAmazon。co。jpで見る。 「ゲランドの塩」をAmazon。co。jpで見る。 肉と塩の関係、お分りいただけただろうか? 最後に高山氏が肉と塩が主役となる料理を教えてくれたので紹介しよう。
塩と肉が最高にマッチングする絶品料理!
『カルネヤサノマンズ』の高山氏が弊誌のために特別に作ってくれたのは、ハーブをふんだんに使用した香草塩を詰め込んだローストビーフ。味わいが濃厚な和牛の内モモ肉で作る一品は、塩の味わいをダイレクトに感じながらも、肉の旨味も堪能できるプロならではのセンスが光る。美味しい肉さえ手に入れば、身近な材料で驚くほど簡単に作ることができる。付け合わせにアンズのジャムなど、甘みの強い果実のジャムを添えることで、さらに塩の味わいが引き立つ。