「いつも忙しい人」肝に銘じておくべき3つの心得、疲れれば疲れるほど「手抜き」が発生しがち
予備日のようなものを最初から確保しておけば、慌てることもありません。予備日を潰せばいいのですから。 私は、締切りに追いまくられるのがイヤですので、締切りの1カ月前には原稿を書き終えるようにしています。 自分では「8月末には脱稿できそうだな」と思うとしたら、編集者には「9月末脱稿」という約束をしておくのです。すべての仕事をそんなふうにしているので、心理的にものびのびと仕事をしています。 人と打ち合わせをするときにも、時間ギリギリに到着しようとすると、かえって「間に合うだろうか?」とドキドキしながら向かわなければならず、精神的によくありません。ですので、私はだれと約束するときにも、30分前には現地に到着するようにして、近くを散歩してみたり、カフェで本を読んだりしています。
時間に追いまくられることのないよう、仕事のスケジュールやダンドリを組むのが、心理的に安定していられるコツです。 仕事のスキルを磨くときには、いっぺんにたくさんのことを学ぼうとするのではなく、1度にひとつずつ学んでいくのがポイントです。 いろいろなことを1度に学ぼうとしても、結局は「虻蜂取らず」になってしまい、ひとつも身につけることができませんから。 ■完全にマスターしてから「次のスキル」へが近道 カナダにあるトロント大学のキャロル・モールトンは、38名の外科研修医に、毛細血管を再接合する手術について、4種類の研修を受けてもらいました。
ただし半分のグループには、1日に4つすべての研修を受けてもらい、残りの半分は1週間に1種類ずつ、4回に分けて受けてもらいました。 研修が終わったあとで、生きたラットで大動脈接合の手術をしてもらうと、研修を4回に分けたグループのほうが、手術時間、手際のよさ、手術の成功率など、すべての指標で1日にまとめて研修を受けたグループよりも成績がよくなることがわかりました。 仕事のスキルを磨くときには、あれもこれもやろうとするのではなく、ひとつずつやっていくとよいでしょう。ひとつを完全にマスターしてから、次のスキルを学ぶようにしたほうが、確実にそのスキルを自分のモノにすることができます。