ふるさと納税「国産熟成牛肉」はNGなのに「輸入羊肉ジンギスカン」はOK…なぜ? 透けて見える“制度の問題点”とは【税理士解説】
「地方の疲弊」を助長するリスクも?
ふるさと納税のもともとの趣旨は、税収の不均衡を是正し、それを通じて地方を活性化させることにあったはずである。 しかし、自治体の中には、もともと過疎が進むなどの事情によって財政難で、かつこれといった「名物」や「特産品」も少ないところもある。そのような自治体にとって、住民がふるさと納税を利用することによる税収の流出は、さらなる疲弊をもたらすという負のスパイラルを招きかねない。 ふるさと納税をする人にとって、「返礼品の市場価格-2000円」の利益を得られることは、一見分かりやすく、即物的なメリットかもしれない。しかし、他方で様々な問題点があり、結果として「増税」や「地方の疲弊」をもたらし、私たちの首を絞めるリスクも抱えていることを忘れてはならないだろう。
弁護士JP編集部