iPhone以来のイノベーション? 「ロボホン」はグローバルに成長できるか
THE PAGE
シャープは14日、モバイル型ロボット電話携帯電話「RoBoHoN(ロボホン)」を5月26日に発売すると発表した。開発者らは「初代iPhone以来のイノベーション」と自画自賛するが、おりしもシャープは台湾の鴻海精密工業の傘下入りが決まったばかり。この子ザルのような可愛らしいデザインのロボット電話は、鴻海の郭台銘会長が言うところのグローバル企業にふさわしい商品に成長できるだろうか。 見た目は結構かわいい ロボットと携帯電話が合体した「RoBoHoN」発売へ
ロボホンは、二足歩行が可能なヒューマノイドロボット。モバイル通信(LTE・3G)に対応している。電話、メール、カメラなどといった携帯電話の基本機能のほか、写真や動画を投影できるプロジェクターを搭載する。身長約19.5cmの小型サイズで、ポケットに入れたり、専用のキャリングケースに入れたりして持ち歩ける。重さは約390gだ。 大きな特徴は、対話で操作できるユーザーインターフェースを採用した点。たとえば、電話をかける時は、「電話かけて」と声をかけると、ロボホンは「うん、誰にかける?」と問い返してくる。相手の名前(Aさん)を告げると「Aさんだね、かけていい?」と確認してくるので、「いいよ」と伝えると、相手を呼び出してくれる。 写真の撮影や動画・画像のネット検索などの機能や、タクシー呼び出しやグルメ検索などの専用アプリケーション(6月末より順次提供開始)も対話で操作する。操作の間、ロボホンは身振り手振りを交えて利用者に話しかけながら、機能を実行してくれる。 こうした実用的な機能ばかりではなく、ロボホンは、立ち上がる・歩く・踊るといったアクションも可能。当日のデモでは、ダンスをするよう要請すると、ロボホンは音楽を流しつつ踊りだした。利用者側からだけではなく、ロボホンからも利用者の名前を呼んで話しかけてくるほか、対話するうちに利用者の嗜好やプロフィールなどを学習し、話す内容も変化していくという。
ロボホンの操作には、クラウドサービスの「ココロプラン」への加入が必須。シャープがMVNO事業者として提供するモバイル通信、修理料金を5年間割り引くケアプランもオプションで提供する。OSはAndroid 5.0、SIMフリー。基本的にどの通信キャリアでも使用可能だが、NTTドコモのサービスを利用してMVNO事業を展開することから、繋がりやすさの観点でNTTドコモおよびNTTドコモ系のMVNO事業者の利用を推奨する。 ロボホン本体の希望小売価格は19万8000円(税抜き)、ココロプランは月額980円。販売は、自社のロボホン公式サイトや家電販売店を通じて行う。14日午後1時から公式サイトでの予約受付を開始した。