なぜ阪神は新型コロナ問題で“失敗”を繰り返したのか?7人感染“クラスター“発生背景に球団管理体質の甘さ
新型コロナウイルス連絡会議では大量の感染者が出たケースを想定した協議も行われ、NPBは「感染拡大防止特例2020」というルールを定めていた。東北医科薬科大学の賀来満夫教授は「たとえば巨人阪神戦で一方のチームに大量に陽性者が出た場合にどうするのか」という話までしていたが、この日、フィールドに立つ人間全員の「陰性」が確認され感染リスクが回避、安全が担保されているとはいえ、選手、観客に不安感は残っただろう。そしてプロスポーツ競技が成立する上で重要な「公平性」が確保されていないという問題が残った。 レギュラークラスを数名欠いた阪神はヤクルトに3-6で敗れたが、糸原、木浪が出場し、7回に代打の荒木貴裕にダメ押し2ランを打たれた場面の中継ぎが、緊急昇格した能見篤史でなければ、試合はまた違った展開になったのかもしれない。“阪神の自業自得“では、片付けてはならない別の問題である。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)