建築家の自邸:築40年・78㎡のマンションリノベ、家具のようなキッチンを主役に
高さを抑えて重心を低く、オープン棚も冷蔵庫にそろえる
開放的な空間づくりをするために心掛けたのが、全体の重心を低くすることでした。背の高い食器棚やつり戸棚は設置せず、腰高のキッチンカウンターを採用したのもその一例です。 また、冷蔵庫はどうしても高さと家電ならではの存在感が出てしまいますが、ゴミ箱や電子レンジを収納するためのオープン棚を冷蔵庫のサイズに合わせて造作し、並べて配置することで、冷蔵庫を家具の一部のように感じさせてなるべく存在感を薄めるというこだわりも。 「普段の仕事でも、キッチンは生活の中心となるコックピットみたいな空間だと考えています。わが家でも生活の中心はやはりキッチンですね」 冷蔵庫と高さをそろえたオープン棚に、ゴミ箱や電子レンジの収納場所を確保しています。 浅い引き出しには小皿を収納。 料理によって使い分けられるよう、ガスとIHのハイブリッドコンロを採用してます。 AEGの食洗機は下のカゴを持ち上げることができ、食器の出し入れもスムーズです。
菊田さんの得意料理&お気に入りアイテム拝見
ケークサレは菊田家の定番のおもてなし料理。ハードチーズをかけて仕上げの焼きの工程に。 ドライトマト、ベーコン、カボチャなど具材たっぷり&彩り豊かなケークサレが完成! 繊細な縁の装飾が気に入って購入した木製のお盆は、木工作家の藤崎均氏作。器としても使えるそう。 中国製のアンティークの豆皿。刺し身を食べるときのしょうゆ皿や取り分け皿として愛用中。 ほっと一息つくときに欠かせないのが、ジャンニーナの直火式エスプレッソメーカー。 ぽってりとしたフォルムが美しい粉引の急須は、陶芸家・山田隆太郎氏作。 Stelton社の浄水ポットは、出しっぱなしでもインテリアのジャマをしない高いデザイン性がお気に入り。 ●菊田康平さん 日本大学芸術学部デザイン学科を卒業後、設計事務所などを経て、大学時代の同級生・村上譲氏と共同で2014年にButtondesignを主宰。店舗、新築一戸建て、マンションリノベなど幅広く手掛けている
日刊住まい編集部