価格はハイブリッド機構を持たない先代と同じ PHEVになった新型BMW M5が日本上陸
BMW史上最強のパワー・ユニットを搭載
2024年10月2日、M専用プラグイン・ハイブリッド・システム「M HYBRIDシステム」が搭載された新型BMW M5が発売された。 【写真65枚】PHEV化されたにもかかわらず、先代の最終モデルと同じという戦略価格を引っ提げ、日本での販売が開始されたBMW5シリーズの最速最強モデル、「M5」の詳細画像をチェック ◆新型で7世代目 BMW M5は、真性Mモデルである「Mハイ・パフォーマンス・モデル」に位置づけられているEセグメントのスポーツ・セダン。1984年に初代が誕生して以来、今回の新型で7代目を数える。 ◆専用フェイスにワイド・フェンダー 新しいデザイン言語を元にデザインされたエクステリアは、スポーティさに加えてエレガント、さらにセダンらしいフォーマルさも備えた5シリーズをベースに、Mモデルらしくさらに存在感が高めた。フロントは、M専用エアロ・バンパーやガーニッシュ、夜間に印象的な雰囲気を漂わせるイルミネーション、「BMWアイコニック・グロー」を備えたM専用「ブラック・キドニー・グリル」、BMW 5シリーズより75mmワイドになったフロント・フェンダーが迫力をもたらしている。 リアまわりは、Mカーボン・リヤ・スポイラー、M専用リア・バンパーに専用デザインのディフューザーが施され、Mスポーツ・エグゾースト・システム、5シリーズより48mmワイドなリア・フェンダーにより精悍さを醸し出している。 ◆Mカラーのアンビエント・ライト コクピットは、先代よりも機械式のスイッチが大幅に削減され、無駄を省いた洗練された仕立てになっている。メーターなどを表示する運転席前の12.3インチ・インフォメーション・ディスプレイとインパネ中央に配した14.9インチのタッチ式ディスプレイで構成されている「BMWカーブド・ディスプレイ」も備わる。 インパネ中央からドア・トリムを立体的なクリスタル面が貫く「BMWインタラクション・バー」が標準化され、Mカラーのアンビエント・ライトが好みの走行モードに応じてキャビンを演出する。そのほか、専用のMマルチ・ファンクション・シートをはじめ、M専用装備品を随所に採用され、Mモデルらしいスポーティで高い質感を享受できる。 ◆727ps/1000Nmの強心臓 心臓部には、4.4リッターV型8気筒ツインターボに加えて、BMW M5初のM専用プラグイン・ハイブリッド・システム「M HYBRIDシステム」が搭載された。同システムは、第5世代となる「BMW eDriveテクノロジー」が採用された電池容量22.1kWhの197ps(145kW)/280Nmを発揮するモーターを積んでいる。 組み合わされるトランスミッションは、M専用に開発された8段AT内にモーターが組み込まれ、BMWグループが特許を取得したプリ・ギアリングにより、モーターが発生するトルクを高性能3.0リッター6気筒ツインターボ相当の450Nmまで増強させることができる。 これにより、システム・トータルの最高出力は727ps(535kW)、最大トルクは1000Nmに達し、「BMW XM Label」同等のEVを除いたBMW史上最強のパワー・ユニットを手に入れたことになる。約70kmまでEV走行が可能になっている。 ◆後輪操舵を初採用 さらに、先代同様に、M専用4輪駆動システムの「M xDrive」が組み合わされるなど、サーキット走行も見据えつつ、公道でも快適で安心、安全なドライブを享受。また、BMWらしく約50:50の前後重量配分や軽量化、ボディとシャシーの接続剛性の向上などに加え、様々なMモデル専用の最先端シャシー技術が採り入れられている。 センシングと同時に最短時間で直接制御されるホイール・スリップ・テクノロジー、統合ブレーキ・システム、可変ステアリング・レシオを備えたスポーツ・ステアリング、アダプティブMサスペンション、アクティブMディファレンシャル、M5初の4輪操舵を可能とするインテグレーテッド・アクティブ・ステアリングを標準装備。サーキット走行をいとわぬ運動性能と快適な乗り心地を極めて高い次元で両立することで、公道でも新時代の「駆けぬける歓び」を実現したとしている。 そのほか、ハンズオフドライブが可能な先進安全装備をはじめ、充実のコネクティビティなどを用意している。 価格は、先代モデルと同じ1998万円となっている。 文=塚田勝弘 (ENGINE WEBオリジナル)
ENGINE編集部