ベルリンの少女像「トリエンナーレきっかけで日本に恥、名古屋市も撤去求める」 名古屋・河村市長会見
名古屋市の河村たかし市長は2日、市役所で定例記者会見に臨んだ。昨年のあいちトリエンナーレで展示された「平和の少女像」がドイツ・ベルリンの公有地に設置されたことに対して、像の撤去を求める文書を市として提出すると発表した。 市独自で新型コロナ感染防止対策協力店を認定へ(2020年11月2日) 河村市長は「トリエンナーレがきっかけで日本に恥をかかせるようなことになり、申し訳ない」などと述べた。
「トリエンナーレがお墨付き」と判断
報道によると、韓国系市民団体が9月、ベルリン市ミッテ区の公有地に少女像を設置。同区はいったん設置許可を取り消したが、団体側の異議申し立てなどを受けて当面は設置が認められた。 河村市長はこうした報道やネット情報を見て、トリエンナーレと同じ作者による像と判断。日本政府も撤去を求めているが、名古屋市としても「意思表示をちゃんとせないかん」とミッテ区への申し入れを決めたという。 河村市長は、トリエンナーレで展示されたことがお墨付きとなってベルリンでの展示につながったとの認識を示し、「名古屋市、愛知県主催で展示されたら普通はいいものだと思う。こういうことになるのは分かっていた。県は(市に負担金支払いを求める訴訟で)公共事業ではないと言っているが、無責任だ」と指摘した。 市観光文化交流局文化振興室によると、文書は先月末、河村市長の個人名でベルリン側に送る手続きが取られ、市としては同様の手順で準備中だという。
大阪都構想「大阪分割は市民のプライド許さなかったのでは」
前日の住民投票で否決された大阪都構想については「維新の皆さんとは仲良くしてるので微妙な気持ちですけど、大阪を分割するという選択は、大阪市民のプライドが許さなかったのでは」と分析。「名古屋も名古屋人のプライドがあって分割はできない」と述べ、愛知県の大村秀章知事と話し合ってきた中京都構想の推進については、あらためて否定した。 その上で「今までの(自民党的な)政治が信任されたわけじゃない。(大阪維新の会が掲げてきた)身を切る改革などは、わしの言う市民並み給与、パブリックサーバントの政治とは似ている」として、今後も維新勢との連携を探る様子を見せた。 (関口威人/nameken)