“三足のわらじ”で地域の人々をつなぐ ミュージシャンでありカフェ店員 本職は寺の副住職【秋田発】
「癒やしの存在」月1でバー変身も
店は母の薫さんや親戚が中心となって切り盛りしている。 提供しているのは自家製のカレーやケーキ。三種町で「こはじゃ」と呼ばれるナツハゼの実がたっぷりのったケーキは、甘酸っぱい果実の酸味が濃厚なチーズムースによく合う。ほかにも寺らしく精進料理を意識した「豆腐とアボカドのガトーショコラ」など、オリジナリティのあるメニューが並ぶ。 松庵寺副住職・渡邊英心さん: 自分の居場所として考えてくれる人が結構いるのでありがたい。お坊さんとして、寺に来て膝を突き合わせて相談することはあまり現実的にないと思うが、私もラフな感じでいて、カウンターを挟んで対等な感じで話ができるのが、結果的に寺の敷居を下げるところにもつながってきていると思う。 常連客は「一言で言うと癒やしの存在。普通のカフェよりもアットホームな雰囲気で、楽しくて来ている」と話す。 カフェは普段、夜の営業はしていないが、月に一度だけバーに変身する。渡邊さんがカウンターに立ち、酒を提供しながらギターを弾いたり、客の相談に乗ったりしている。 「地域の人に愛されるのが一番」という渡邊さん。最近は遠方からもお客さんが来るようになったため、「お客さん同士の交流など、ここに来ることで何かが始まるようなカフェにしていきたい」と今後の展望を語った。 渡邊さんはこれからも寺を守りながら、音楽とカフェで地域の人たちとのつながりを生み出していく。 (秋田テレビ)
秋田テレビ