最新「ミニクーパー」のガソリンモデルに試乗! 唯一無二の個性は今でも健在?
独特の丸い画面は地図が大きく表示されるし、行く先々の様子も確認しやすく、一般的な四角い画面とはまた別のよさがある。 丸い画面のほかにメーター表示はないが、フロントウィンドーのヘッドアップディスプレイが必要な情報(車速など)を常にもたらしてくれる。運転中、よけいな目線の動きを抑えられて安心感があった。 後席にも座った。左右2人乗りに割り切った座席は十分な寸法があり、足元は前席の下につま先を入れて座れる。空間的広さがあるとはいえないが、きちんとした姿勢で座れるので居心地はいい。前席のヘッドレストが縦に細長い形状であるため、後席からの前方視界も悪くない。運転の楽しさだけでなく、家族や友人と出かける際の同乗者への優しさも持ち合わせたクルマだ。
ミニ以外ではなかなか体験できない運転感覚や乗り心地を提供しながら、新しい演出や運転支援機能の充実など先進性をぬかりなく備え、時代に適合したミニの嬉しさを実感した。唯一無二。ミニを選ぶ理由は、今日もなお健在である。
■ 御堀直嗣 みほりなおつぐ 1955年東京都出身。玉川大学工学部機械工学科を卒業後、「FL500」「FJ1600」などのレース参戦を経て、モータージャーナリストに。自動車の技術面から社会との関わりまで、幅広く執筆している。電気自動車の普及を考える市民団体「日本EVクラブ」副代表を務める。著書に「スバル デザイン」「マツダスカイアクティブエンジンの開発」など。
御堀直嗣