予想が困難? 大津波警報、津波警報、津波注意報どう違うか
22日朝、福島県沖を震源とするマグニチュード7.4の地震が発生しました。気象庁は福島と宮城県沿岸に津波警報、青森県から千葉県にかけての太平洋沿岸と千葉県内房、伊豆諸島に津波注意報を出しましたが、津波警報と津波注意報はどのように違うのでしょうか。
予想される最も高い波の高さで区分
気象庁は2011年の東日本大震災で甚大な被害が起きたことから、津波警報の発表方法や表現を変更。2013年から新しい運用を始めました。 現行は地震発生から約3分を目標に、「大津波警報」、「津波警報」、「津波注意報」を同庁が設けている「津波予報区」単位で発表しています。津波の高さが高いところで3メートルを超えると予想される場合は「大津波警報」、津波の高さの高いところが1メートルを超え、3メートル以下の予想の場合は「津波警報」、予想される津波の高さが高いところが0.2メートル以上1メートル以下で、津波による災害の恐れがある場合は「津波注意報」というように分けています。
困難な津波予想 今回の地震でも注意報から警報に切り替え
大津波警報は、警報の発表基準をはるかに超える現象に対して発表する「特別警報」と位置づけていて、木造家屋の全壊・流出、人が津波による流れに巻き込まれると被害を想定しています。津波警報では、標高の低いところで津波が襲い、浸水被害が発生。人が津波に巻き込まれると被害を想定し、どちらの警報も、発令時の取るべき行動として「沿岸部や川沿いにいる人は、ただちに高台や避難ビルなど安全な場所へ避難してください」と呼びかけています。 一方、津波注意報は、海の中で人が速い流れに巻き込まれ、養殖いかだが流出、小型船舶が転覆するような被害を想定し、取るべき行動は「海の中にいる人はただちに海から上がって、海岸から離れてください」となっています。 ただ、津波の予想は難しく、マグニチュード8を超えるような巨大地震に対しては、ただちに精度のよい地震規模を求めることができないため、最初に発表する大津波警報や津波警報では予想される津波の高さを「巨大」や「高い」という言葉で表す場合もあるとしています。また今回のように、初めは宮城県沿岸に発表していた津波注意報が、途中で津波警報に切り替わることもあり、津波警報・津波注意報が解除になるまで、油断しないで避難を続けるよう求めています。