今年は酉年 この“目ぢから”が人気の秘密?ハシビロコウってどんな鳥?
今年は酉年です。インコやオウムなどかわいい系の鳥もブームになっていますが、ちょっと強面でも大人気の鳥がいるのをご存じでしょうか? その名をハシビロコウといいます。大きなくちばしと挑戦的な目つきが特長の静かな鳥ですが、動物園にはハシビロコウの姿を撮影しようとカメラを向ける人やじっくり観察をする人たちが数多くいます。その人気の秘密を上野動物園(東京都台東区)の教育普及係長の鈴木仁さんにたずねてみました。 「正直、なぜ人気なのかはわかっていないのです。当園で飼育を始めたのは2002年11月からですが、その前から関東の他園ではすでに飼育されていて『動かない鳥』と言われていました。一般の方はいつごろそれに気づいて盛り上がったのか……。とにかくファンが多いのは確かです」
同園が2013年2月から始めたハシビロコウのツイッターは、発信するとリツイートが多く、ファンの間では「ハシビロ先輩」の愛称で親しまれています。 「動かない」とはいっても、じっと観察していると、歩いたり、翼を羽ばたかせたり、ときには飛んだりすることもあるので、ついついいつまでも見ていたくなってしまうようです。
また、同園のお土産売り場にはハシビロコウのグッズも充実しています。2009年に登場した「ぬいぐるみ」をはじめ、「まめぐい お包みハシビロコウ」、「マフラータオル 和ハシビロコウ」などが人気を集めています。 同園は2、3日には新年イベントを開催します。着ぐるみの動物たちと園長のお出迎えや干支柄おせんべいや干支ピンバッジのプレゼント、園長と一緒に記念撮影などが予定されています。 ■ハシビロコウ■ ペリカン目ハシビロコウ科の高さは110~150センチの大型の鳥類で、アフリカのエチオピア区、南スーダンからザンビアにかけての湿地に分布。環境破壊などで、現在は5000~8000羽にまで減っていて、絶滅危惧II類に指定されていて、ワシントン条約によって国際取引が規制されている。動きは非常にゆったりとしていて、「動かない鳥」とも言われている。