「石川、能登のために」。被災地域出身選手・廻智樹の“白山愛”「僕はここで、上を目指す」|F2で紡がれる戦闘記
「やっぱり、白山でF1に上がりたい」
──廻選手の話を聞いていると「白山愛」の強さを感じます。 大好きですよ。高校の時も、県外の同級生が多くて、最初は石川のことをよく馬鹿にされていました。でも、「石川が最強だ」って反論していました(笑)。海も山もあって、大きな川もあります。夏は海で遊べるし、冬はスキーもできる。とにかく自然が最強です。なおかつ、近くには大きなショッピングモールもあるし、医療費も高校生まではかからないし、住んでいる人も優しいし、住みやすさも素晴らしいですから、やっぱり石川、白山は最強ですよ。 ──地元を離れて、関東や関西に進学する考えもあったのでしょうか? 最初は県外への進学も考えていました。でも、アスピランチの監督に誘われてから石川県内の大学に進むことにしました。やっぱりフットサルは白山でやりたかったので、競技を本格的にやると決めてから進学先を決めました。 ──就職先もFリーグでプレーすることを前提に選んだとか。 金融系のコンサル会社で営業職に就くのですが、やりたい仕事であることと、フットサルができる環境であることを重視して選びました。面接の時にフットサルの話をして、続けても大丈夫という了承が得られたので決めました。 ──廻選手が、そこまでFリーグやフットサルにハマった理由は? トップチームを見てあこがれていたのと同時に、自分なら活躍できると思って見ていました。実際に入ってみたらそんなに甘くはなかったんですけどね(苦笑)。でも、簡単ではないこともおもしろいです。監督が戦術のトレンドを持ち込んでくれることも、自分のやれるプレーが増えることも楽しさしかなくて、自分はもっと成長できると感じています。 ──今後のキャリアについて考えていることはありますか? やっぱり、白山でF1に上がりたいです。石川が好きですし、地元愛が強いので、ここから出るつもりは全くありません(笑)。 ──自身としては、日本代表という未来も? もちろん、一人の選手としてそこを目指す気持ちがあります。でも、まずはチームがF1に上がるために全力を注いで、その結果として、そういった舞台につながればいいなと思っています。 ──まずは、白山で上の舞台へ。 はい。今シーズンは、3位のままクラブ最高順位を目指します。最後まで石川の人たちに勇気や元気を届けたいですし、全日本選手権を含めて、自分たちができる最高の結果を出したいです。ぜひ現地での応援もよろしくお願いします!