なぜ朝倉海は衝撃のTKO勝利でRIZINバンタム級王座奪取に成功したのか?
榊原CEOも朝倉海の蘇った姿を称えた。 「ケイプとの敗戦が彼を強くしてリングに戻したんだなという気がした。堀口戦がフラッシュバックするくらい圧勝だった。夏に強い海だ。ファーストコンタクトを含めて最初からペースを握り決められるタイミングまで待った」 朝倉海には、次なる戦いが待っている。 誰と戦いたいか?と聞かれて即答した。 「堀口選手。それをみんなが望んでいると思う。ただお互いが万全の状態でやりたい。それが年末だったら一番いい」 榊原CEOも、朝倉海が熱望する堀口との再戦の実現に向けて「大晦日。堀口にもメッセージを送りたい」と明言した。 関係者によると、昨年11月に右膝の前十字靭帯の大手術を終えた堀口はすでにスパーリングも再開。状態としては「70から80%」まで回復している。だが、無理をして膝の怪我が再発すれば選手生命の危機となるため、「大晦日の一発勝負」の方向で、トレーニングのスケジュールを組んでいるという。試合勘というブランクは堀口のハンデにはなるが、ダイレクトリマッチに異存はない。 一方で、朝倉海には9月下旬に開催予定の「RIZIN.24」でタイトルの防衛戦を行う可能性が残っている。この日は、バンタム四天王の一人、元谷がセミファイナルで魚井フルスイングをフロントチョークで落とし、対朝倉戦に名乗りをあげた。 だが、朝倉海は、「まだ四天王とやっていない? 元谷選手は、強い選手だなと見ていて思いましたね。でも、負ける気はしない」と豪語。もう一人のバンタム四天王の石渡については、「全然、問題にならない」と一刀両断だった。 「ベルトに執着はない。ベルトを取ることよりも選手としての評価が上がったことが嬉しい。ベルトよりも強い実力をつけたい。チャンピオンとしてまだまだ力不足なところがある。強くなって世界のトップ選手と戦いたい」 朝倉海は堀口戦の向こう側も見ているのだ。 米国のリング登場を意識して英会話の勉強も始めているという。 今何をしたいか?と聞かれ、「まずは今日の試合を見つめ直したい。良かったことと、悪かったことをね」と答え、そして「後はビールを飲みたい」と笑った。 人気ユーチューバーとして登録者数、約138万人を誇る兄の朝倉未来に負けじと朝倉海も「KAI Channel」で、ユーチューバー活動を行っている。現在、登録者数は約59万7000人。「胸に穴が開いたTシャツで原宿を歩く」(朝倉海)という最新動画を近々、配信予定だとか。この兄弟。何をやっても最強である。