600億円の肉まん市場、シェアの7割はコンビニ肉まん!?安い商品と高い商品の違いを専門家が解説
寒さが一段と厳しくなり、体の芯から冷えるこの季節。コンビニに買物に行くと、ついつい肉まんに手が伸びるという方も多いだろう。 ■【画像あり】ローソン、ファミマ、セブンの肉まんを徹底比較 「冬の肉まんはカウンターで買えるファーストフードという形で長らく親しまれてきました。関西のコンビニでは肉まんにからしを必ず添えるという文化があるくらいです。ホットドリンクと同じように、体を内側から暖めつつプラス小腹を満たせるワンハンドで食べれるのが魅力ですね」 そう語るのはセブンイレブンとローソンに勤務していた経歴があり、『す・またん!』(読売テレビ)などにも出演するコンビニ研究家の田矢信二氏だ。 「2000年頃から商品開発が進みました。現在の肉まん市場全体が600億円ぐらいと言われている中で、コンビニのシェアはなんと約7割です。専門店も含めた中で、店舗数が多いコンビニの強さというのは突出していますね」 肉まん市場に大きな影響を与えるコンビニ。大手3社はいったいどのような経営戦略を取っているのだろうか。 「セブンイレブンは元々東京発祥のコンビニなので、新宿中村屋といち早く商品を共同開発し、中村屋の美味しさを生かした肉まんを販売しています。ファミリーマートも最近中華まんに力を入れていて、商品開発が進み、種類も豊富です。ローソンはエンタメ色が強く、映画やアニメとコラボした、キャラまんなどバラエティー豊かな印象ですね」(前同=以下コメントは田矢氏) 近年のコンビニ戦略には共通したトレンドも見受けられるという。 「バレンタインデーが近くなると、チョコまんというものを各社出してきます。今年も発売するのでは。肉まんの売り上げのピークが12月ですが、スイーツまんを出すことによって、バレンタインデーまで売り上げをつなぐというのが最近の傾向ですね」
■安い肉まん、高い肉まん、味の違いはあるのか
コンビニの肉まんを見ると、100円台の商品と、やや高めの200円台、2つの価格帯の商品を各社発売している。この違いはどこにあるのだろうか。 「200円台の商品は、より専門店に近い味を再現しています。サイズも大きく、具材も大きいので、食感をより強く感じられます。肉まん単体を楽しむのであれば、大きいサイズがオススメです。一方100円台の肉まんは、おにぎりやおかず等、何かと一緒に食べ合わせるのに向いていますね」(前出のコンビニ研究家の田矢氏=以下・コメントは田矢氏) では通常の肉まんと高価格帯な肉まんは、それぞれのコンビニでどのような魅力があるのだろうか。本サイトは前出の田矢氏に話を聞き、食べ比べてみた。 まず比較するのはセブンイレブンの『ふんわり×ごろっと 肉まん』(160円)と『もちもち×ずっしり 大入り豚まん』(240円)。 「両方とも生地のもちもち感を重視していて、最後まで口の中で余韻が残っているのが特徴的です。お肉のジューシー感と甘みのある味付けが絶妙ですね」 ローソンは、毎日食べても飽きない味わいを目指した『肉まん』(170円)と2種の醤油をブレンドした玉ねぎの甘みがアクセントの『特撰 醤油豚まん』(268円)を販売している。 「生地は3社の中で一番ふわふわしていますね。味付けもしっかりしています。特に『醤油豚まん』は醤油が玉ねぎの甘さと調和していて、後から辛さがやってきます。お酒のお供にぴったりですよ」 最後はファミリーマート。ホシノ天然酵母の発酵種の甘味のある生地を使った『じゅわっとジューシー本格肉まん』(168円)と国産黒豚を100%使用した『極旨 黒豚まん』(240円)だ。 「もっちりしていて重量感のある生地が特徴的です。『黒豚まん』は、食べると黒豚の旨味がジュワっと出てきます。パッケージにもこだわりを感じられ、肉まんの下についている敷紙には、キレイなデザインのイラストがプリントされています。SNSで共有したくなりますね」 寒さはこれからが本番。今年の冬を乗り越える自分好みの肉まんを探して、心も体も温まってはいかがだろうか。
ピンズバNEWS編集部