エンジン時計委員、数藤健 のイチオシは? ヴァシュロン・コンスタンタン パトリモニー ムーンフェイズ&レトログラード・デイト 機能と情緒のバランスが傑出している!
ドレッシーかつエレガントな腕時計!
エンジン時計委員が、いま、腕元を彩りたい洒脱な1本をセレクト! 最新の腕時計でもトレンドはカラーダイアル。いま最も注目を集めているのは、微妙な色彩のいわゆるニュアンス・カラーだ。今回は新たにアンティークシルバーダイアルが追加されたヴァシュロン・コンスタンタンのパトリモニーを紹介する。 【写真6枚】ムーンフェイズとレトログラード・デイトを備えたヴァシュロン・コンスタンタン パトリモニーの詳細画像を見る ◆エンジン時計委員、数藤健 のイチオシはこれ! ◆ヴァシュロン・コンスタンタン パトリモニー ムーンフェイズ&レトログラード・デイト 1950年代のクラシカルなスタイルが味わい深い「パトリモニー」。ダイアルの上部を占めるレトログラード・デイト表示とムーンフェイズ表示を特徴とする同モデルの最新作は、ホワイトゴールドのケースに新たにアンティークシルバーダイアルとオリーブグリーンのアリゲーターレザーストラップを組み合わせ、まさにドレッシーな時計にニュアンス豊かなエレガンスを演出する。自動巻き。ケース直径42.5mm、3気圧防水。734万8000円。 ◆機能と情緒が高度にバランス! 目には見えない悠久の時の流れをロマンティックに可視化する──。機械式腕時計にはそんなステキな役割があるわけだが、ムーンフェイズとレトログラード・デイトを備えるこのモデルは機能と情緒のバランスが傑出した1本だと思う。 “レトログラード=逆行”する針が時針や分針だと、急かされるような、どこかせわしない印象を受ける。でも日付表示なら還暦間近の男=私の生活リズムにもピッタリだ。 詩的なムーンフェイズは、動き続ける限り122年に1度しか調整を必要としないのだという。 落ち着いた色味のシルバーの文字盤と、ピンクゴールドのインデックス/時分針のコントラストは美しく、オーソドックスな表示だから時刻の視認性もいい。 「パトリモニー」らしい柔らかなカーブを描くホワイトゴールド製ケースと爽やかなオリーブグリーンのストラップとの組み合わせにより、単なる懐古調に陥らず全体的にモダンで若々しい印象のタイムピースに仕上がっている。 文=数藤健(エンジン時計委員) (ENGINE2024年11月号)
ENGINE編集部