「お店で騒ぐ我が子を注意すると私のほうが注意され」キム兄の妻・西方凌 沖縄に子どもたちと移住した現在
移住して感じるのは、皆さんが本当に子どもに優しいということです。沖縄では「子どもは宝」と言う方が多くて、子どもたちを地域の方々みんなであたたかく見守ってくれているイメージがあります。移住して間もないころ、子どもたちがお店で騒いでいるのを注意していると、「子どもが元気がいちばんよ。お母さん、止めなくていいのよ」と私のほうが注意されたこともありました。東京では、子どもたちがはしゃぎすぎて舌打ちをされたこともあったので、この出来事には驚きました。特に、わが子たちは元気があり余っているタイプで、肩身の狭いことも多くて。「子どもなんだから仕方ない」ことなのかどうか線引きがわからなくなってとにかく注意してしまっていましたし、人の目を気にしてしまう私は、心のどこかで「ちゃんと注意している親ですよ」というアピールもしていたのだと思います。
でも、沖縄に来てからは、子どものためかどうかを基準に注意するようになりました。おかげで娘と息子は子どもらしく、遠慮なく大騒ぎしています(笑)。 ── お子さんにとっても、移住はよい選択だったんですね。 西方さん:そうですね。でも、引っ越したばかりのときはやっぱり荒れました。環境の変化で疲れやストレスが溜まっていたのか、上の子が「ママ大嫌い!ママ大嫌い!」と何度も言ってきたり、ティーンエイジャーのような態度で反抗してきたり。素直だった下の子も「とーち(木村さん)に会いたい!とーちに会いたい!」と言って泣き止まなくなったり、その場から急に動かなくなったり。沖縄に来て初めの3か月間は、何のために来たんだろうと思うくらい、3人で精神的に落ちている時期もありました。
でも、3人で話し合って「どうする?もう東京戻ろうか?」「いや、戻りたくない」「じゃあせっかくだから沖縄を楽しもうよ」「うん、そうしよう。私、最近学校楽しくなってきた」というような会話を交わして。そのころからSUPを始めたりもして、生活が安定するようになりましたね。