「100年に一度の大規模再開発」は渋谷だけではない!駅リニューアル、タワマン建設など変貌遂げる「中野」の将来性
東京・渋谷駅周辺では大規模な再開発が進められ、「100年に一度の大規模再開発」といわれているが、「100年に一度」は渋谷の専売特許ではない。都内でも各所で大規模再開発が進められており、中でも中野駅周辺は、中野サンプラザの建て替えのほか、JR中野駅が最先端の駅へとリニューアルされる。そして、駅に直結する大規模商業施設やタワーマンションの建設が進められ、中野区でも「100年に一度の大規模再開発」とうたっている。住宅ジャーナリストの山下和之氏が、変わりゆく中野の街をレポートする。(JBpress編集部) 【写真】大規模マンション「パークシティ中野」の豪華なコンセプトルーム ■ 「新宿駅まで5分、東京駅まで20分」のアクセスの良さ JR中央・総武線、そして東京メトロ東西線の停車駅である「中野」。JRなら新宿駅までは乗車時間5分ほど、東京駅は20分、東京メトロだと大手町・日本橋も20分前後で着くなど都心部とのアクセスが良好。また、通勤・通学だけではなく、ビジネス、ショッピング、レジャーなど、何をするにも便利な場所である。しかも、サブカルチャーの聖地としても注目度が高く、若い世代から年配者まで、居住地としても最適だ。 その中野駅周辺では、大規模な再開発が進められている。別掲の地図にあるように、さまざまなプロジェクトが展開されている。 現在進行形としては、中野の象徴ともいうべき「中野サンプラザ」の建て替えなども行われている。駅直結の「囲町西地区」「囲町東地区」の再開発、そして中野駅そのもののリニューアルなども予定されている。 中野区ではこれを「100年に一度の大規模再開発」としており、全て完成すれば、中野駅周辺はJR山手線の外側で最も注目されるエリアになるはずだ。
■ 中野のランドマーク「中野サンプラザ」はどう生まれ変わるのか 100年に一度の再開発といえば、多くの人が渋谷を想起するかもしれないが、実は中野でも大規模な再開発が推進されている。 すでに完成したエリアの代表格としては「中野四季の都市(まち)」がある。もともとは警察大学校、警視庁警察学校などがあった場所だが、警察学校が府中市に移転したことにより、跡地の16.8万m2 という広大な敷地が、オフィスビルのほか、早稲田大学、明治大学、帝京平成大学、東京警察病院などに生まれ変わった。 敷地の中央部には、約1.5万m2 の防災公園が設置されている。「中野四季の森公園」として、万一に備える防災施設のほか、都心近くとは思えないような豊かな緑が形成されている。 そのほか、中野では現在もさまざまな再開発プロジェクトが進行しているが、中でも注目されるのが、「中野サンプラザ」の建て替えや中野駅のリニューアル、そして中野駅に直結するツインタワーのマンションだろう。 中野サンプラザは、三角形のユニークなデザインで長く中野のランドマークとして親しまれてきたが、2023年に営業を終了。解体工事を経て建て替え工事が始まっている。 新しい建物は低層棟、高層棟から成り、低層棟には最大7000人を収容できる大ホールが設けられる。高層棟は地上61階、高さ262mと東京都庁より高い超高層ビルに生まれ変わり、商業施設やマンション、オフィスなどが入る予定だ。2028年ごろの竣工予定で、完成すれば、中野エリアの新たなランドマークとなることは間違いない。 中野駅のリニューアルはJR東日本が東京メトロと協力して推し進めている。中野駅の西側に南北通路を設け、橋上駅舎を建設する計画で、2026年度に工事が完成。2027年度に新たな駅ビルに商業施設がオープンすることになる。