冬の天気予報で聞きのがしてはいけないキーワードとは?気象予報士が解説
【3】雪混じりの雨
真冬になると、関東の平野部のように雪があまり降らないような場所でも、純粋な雨ではなく雪が少し混じった雨が降ることがあります。もちろん、雪が混じる程度では積もることはありませんし、交通機関がマヒすることもありません。 では通常の雨と同じように過ごせばいいかと言うと…そうではないのです。というのも、雪が混じった雨というのは、ものすごく滑りやすいのです。ノーマルタイヤの車で運転するのは危険が伴いますし、革靴などの滑りやすい靴では転ぶおそれも。 さらには、路面がぬれているように見えてシャーベット状になってしまっているパターンもあり、天気予報で「明日は雨に雪が混じりそうです」と言われたら、たとえ完全な雪でなくても慎重に行動してください。
【4】湿った雪
天気予報で雪が降ると言われるとき、ただの雪ではなく「湿った雪」あるいは「湿った重たい雪」と表現されることがあります。じつはこの表現、さまざまな災害への注意喚起のために使われているのです。 湿った雪は、たとえサラサラの雪と同じ量が降って同じ深さで積もったとしても、圧倒的に重くなります。そのため、たいした量の雪が降っていないと感じていても、雪の重みで電線が切れたり、車庫の屋根が壊れてしまったりすることがあるのです。 こういった現象を「着雪」と言い、通常はシーズンのはじめに多いものの、真冬でも一時的に気温が上がったり低気圧が発達したりすることで降ることがあります。
天気予報の何気ないひとことを役立てよう!
天気予報で使われる表現は、なんだか風物詩のように思えるものが多く、ふだんあまり注意を向けずに聞いている人も多いかもしれません。ただ、キーとなる言葉や数字に注目することで、日々の生活のちょっとした困りごとを事前に避けることができ、災害に遭わずにすむことも。今回ご紹介したキーワードにぜひ耳を傾けてみて、冬を少しでも快適に過ごしてくださいね! ■執筆/植松愛実…身近な食材でできる時短作り置き料理やパーティー料理、簡単に彩りを増やせる料理のコツや、いざという時に備える災害食まで、「食」に関する情報を発信。また、東北や東海、関西にも住んだ経験から、各地の伝統的な食材にも詳しい。野菜ソムリエ、食育インストラクター、気象予報士など保有資格多数。 編集/サンキュ!編集部 ※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
サンキュ!編集部