冬の天気予報で聞きのがしてはいけないキーワードとは?気象予報士が解説
冬になると、基本的には毎日寒いし、天気も日本海側で雨や雪・太平洋側では晴れという典型的な日が多くなって、もう天気予報なんて真面目に聞かなくてもだいたいわかる!と感じている人も多いかもしれません。しかし、冬の天気予報には、聞きのがさずにぜひ役立ててほしい重要なキーワードが存在します。 【画像】冬の天気予報で聞きのがしてはいけないキーワードとは?気象予報士が解説 今回は、野菜ソムリエ・気象予報士・防災士の資格を持つ植松愛実さんが、日々の何気ない天気予報のなかで「これだけは聞きのがしてほしくない」キーワード4選をご紹介します。
【1】3℃以下の予想気温
ひとつ目はキーワードというより「キーとなる数字」ですが、予想気温が3℃以下だと、路面が凍結するおそれがあります。「あれ? 凍るのって0℃じゃないの?」と思われそうですが、天気予報で言われる予想気温というのは地面からだいたい1.2m~1.5mくらいの、大人の顔の高さくらいの気温なのです。 つまり、地面付近は予想気温の数字よりも2~3℃低くなるため、予想気温が3℃なら路面凍結の可能性がある、というわけです。そのため、最低気温が3℃以下なら朝晩に、そして日中も3℃以下なら1日をとおして、路面の状態に注意して移動する必要があります。
【2】冬型の気圧配置
「明日は冬型の気圧配置になるため、日本海側では雨や雪が降るでしょう」…冬になるとよく聞く天気予報で、もはや風物詩のように思っている人もいるかもしれませんが、じつはこのキーワード、情報量が多いのです。 冬型の気圧配置になると日本海側では天気がくずれるものの太平洋側では晴れるので、太平洋側では何も注意すべきことがないと思われがちですが、冬型の気圧配置は体感温度を大きく変えます。というのも、非常に湿度の低い風が吹きやすくなるためです。 カラカラに乾いた北風や北西風が吹き、体感温度を大きく下げるほか、空気が乾燥することで火災が延焼しやすく、実際に各地で火事のニュースが増えるのも冬型の日です。 一方、冬型の気圧配置のとき日本海側でよく発生する雷は、じつは夏のゲリラ豪雨のときの雷よりもボルト数が大きいという特徴も。そのため冬型の日は、周りに高い建物がない開けた場所で長時間過ごすのは避けるようにしましょう。