なぜ大谷翔平は万全だったはずの復帰ロードに躓いたのか…来季の二刀流復活の可能性は?
ブルペン投球とは比べものにならないくらいの肘への負荷が実戦投球ではかかる。通常ならば、4、5試合、マイナー登板を行いながら、ペースを上げていくのだが、新型コロナの影響で、オープン戦はなく、紅白試合に2試合投げただけで本番突入となり、大谷の肘が悲鳴を上げたのかもしれない。復帰ロードの最後のツメのところでイレギュラーな状況に邪魔をされてしまった。 では来季には二刀流復活は可能なのか。 日米のメディアからは、これを契機に二刀流は断念し打者1本に専念すべきではないか、との意見も聞かれるが、スポーツ専門メディアのESPNによるとエンゼルスサイドは二刀流継続の意向だという。 「エンゼルスはまだ大谷を二刀流選手として見ており、打者のみに専念させる可能性は、心に抱いていないと、複数の情報筋がESPNに話した」と明らかにしている。 同医師は、「再建手術をした靭帯にダメージがなければ来年も大丈夫。今回痛めた筋肉を含めて周辺を強化して靭帯への負担を減らすことができれば復帰できるでしょう」としたが、ある懸念を示唆した。 「球団は、再建手術した靭帯の状況を説明していません。痛めた筋肉の場所から考えると全力投球したことで側副靭帯にも少なからず負担がかかっていると予想されますが、そこについてはコメントが出ていないので、何とも判断ができません。もし靭帯の再手術が必要な状態にあれば、二刀流復帰には、また2年は必要となります」 米メディアは、近日中に「より詳しい状況について言及される」としているが、確かに、トミー・ジョン手術を受けた側副靭帯についての説明はなされていない。 ただ、そこが深刻な状況であれば、故障者リストに入れ、DH出場の可能性があるシアトル遠征に同行させたりはしないだろう。ちなみにトミー・ジョン手術の成功率は90%とされている。