米メディアは大谷翔平の来年以降の二刀流断念説を否定…「エ軍は大谷を(来年以降も)二刀流選手として考えている」
エンゼルスは3日(日本時間4日)、右腕の違和感を訴えMRI検査を受けていた大谷翔平がグレード1から2のダメージ度である右前腕屈筋回内筋痛だったことを発表した。2018年10月にトミー・ジョン手術を受けた大谷は、2日のアストロズ戦で今季2度目の先発マウンドに上がったが、5四球を出した2回に最速156キロをマークしていたファーシームの球速が、突然、143キロ、144キロに落ちる異変が発生。50球でマウンドを降り、試合後、違和感を訴えMRI検査を受けていた。チームは大谷を故障者リストに入れずにシアトル遠征に同行させる意向を明らかにしておりDHでの出場の可能性は残った。 米メディアもショッキングなニュースを「今季の投手復帰は絶望」とのニュアンスで一斉に伝えた。スポーツ専門メディアのESPNは「チームは声明の中で、この故障に見舞われた投手は、通常、投球を再開するま4週間から6週間が必要となり、短縮されたシーズン(60試合)では大谷先発の可能性は排除されたのも同然となった」という見解を示した。 同記事は「大谷の故障は断裂と同義となる前腕の損傷に相当する。グレード1は、わずかな断裂と考えられグレード2はさらなる故障の可能性につながる」と説明。 大谷は、今後DHとしての出場に可能性を残しているが、日米メディアの中からは、これを契機に、来年以降の二刀流断念説も出ている。だが、同記事は、エンゼルスにその考えがないことを独自ネタとして発信した。 「エンゼルスは、まだ大谷を二刀流選手として見ており、打者のみに専念させる可能性は、心に抱いていないと、複数の情報筋がESPNに話した」 球団サイドは来年以降も二刀流継続の意向を持っていることを明らかにした。 地元紙であるオレンジカウンティレジスター紙は、「彼の投球再開と試合で投球できるまでの必要な時間を考慮すると大谷が今シーズンに再び投球するのは難しいだろう」と指摘。「このニュースは、二刀流の大谷を再び見ることを楽しみにしていた人々にとって失望となるが、前向きな面としては、エンゼルスが、トミー・ジョン手術を必要とした内側側副靱帯に何らかのダメージがあることについて言及しなかったことだ」と、故障個所が深刻な部位でなかったことに注視した。 こちらも来シーズン以降の二刀流復活へ含みを持たせた論調だった。 米ヤフーニュースは、「二刀流スターの大谷の投手としてのシーズンはすでに終わったかも」との見出しを取り、「大谷を完璧に体験する(二刀流の意味)にはもう1年待たねばならないようだ」と伝えた。同メディアは、「大谷はシーズンの終盤近くで復帰できるかもしれないが、腕の故障歴を鑑み、エンゼルスがマウンドに戻させないと決断しても驚きではない」と続けた。 ロサンゼルスタイムズ紙は、「もしマウンドに戻ることを許されなければ、2018年に打者に専念したのと同じように2020年を完結するかもしれない」と、DH起用へ期待を寄せた。 「彼は2018年9月2日の登板を最後に投げなかったが、その後の24試合はDHに専念。打率.310(87打数27安打)、5二塁打、1三塁打、7本塁打でシーズンを終えた。投球する腕に靭帯の修復手術が必要と診断された日に、4打数4安打で2本塁打、1四球を記録した」と紹介した。CBSスポーツは、そのDH起用について「彼が今シーズンのレギュラーシーズンで投げないことは間違いないが、指名打者として進んでいくようだ。彼はチームと共にシアトルで火曜日から始まる遠征に向かうが、ここでの出場は疑わしい」との見通しを伝えている。