2024年の地価公示発表!上昇率が高かったエリアは? 注目物件や在庫状況など最新市況を不動産アナリストが解説【2024年4月版】
今月の注目物件は三越千葉店跡地の免震タワーマンション「Brillia Tower 千葉」
京成千葉駅を含め2駅8路線が利用可能。千葉駅周辺では2018年の千葉駅舎・駅ビル建替えを皮切りに再開発が続いており、千葉市が掲げる「千葉駅周辺の活性化グランドデザイン」の「駅前業務・商業コア」を形成する。 高さ約80m、地上23階建ての建物には、2階と3階の間に免震装置を設置した中間層免震構造を採用。基礎免震に比べて免震装置の引張力を減少させ、揺れへの対応力を強化している。また、3階~23階の住居フロアには各階に防災備蓄倉庫を設置し、災害時の入居者の安全を確保する。 「Brillia Tower 千葉」は、低層階に商業施設・保育所を併設した住商一体の複合開発。1階に商業施設、2階に商業施設、保育所を計画。駅前大通りと、南側のマルシェ通りに沿って商業施設を配置することで、人の流れを生み出し、街のにぎわいを創出している。 大規模レジデンスならではの多彩な共用施設も特徴で、2階にはエントランスラウンジ、フィットネスルーム、ゴルフレンジ、マルチスタジオ、近隣住民も利用できるコワーキングスペースを配置。3階には、ゲストを迎えるオーナーズスイート2室とパーティールームを配置するなど、居住者の多様なライフスタイルを演出する。 3~22階は、30㎡台・1LDKから90㎡台・4LDKまで、多様なライフスタイルに対応したプランニングに。最上階(23階)は、全住戸100㎡超のラグジュアリーなプレミアムを用意している。また、全住戸に専用トランクルームを設置している。 2024年2月25日時点で、2023年9月のホームページ開設以来の総エントリー数が2,800件超。モデルルームの延べ来場者数は、700組を超え堅調なスタート。最高価格2億9,998万円だった第1期の受付は、2024年3月20日締め切られ第1期2次の販売は、2024年5月下旬予定となっている。
まとめ
大企業を中心とした賃金の引き上げや全国的な地価上昇、日経平均株価の最高値更新など明るい話題も目立つが、日米の金利差もありドル円相場はおよそ34年ぶりの円安水準となっている。円安が進めば輸入物価の上昇により、さらなる建築費の上昇となるかもしれない。 また、日銀は、2024年3月19日に行われた金融政策決定会合で2016年1月から始めたマイナス金利政策を解除することを決定した。 金利が上昇するのは17年ぶりとなり金利を抑えるイールドカーブコントロールも廃止。日本株ETFやREITの購入も廃止となり長く続いた日銀の異次元緩和が終了。日本銀行が普通の金融政策に移行していく中で金利動向も気になるところだ。 好調なマンション市場に対し、首都圏の新築戸建市場では在庫件数が高水準のままで、一部の地域では成約価格の下落も見られる。令和6年地価公示で住宅地の地価が大きく伸びたつくばエクスプレス線「流山おおたかの森」駅の開業は、2005年8月。街が成熟するには、ある程度の期間が必要であることを示している。人生100年時代といわれる今、街選びも長期視点で考えるべきだろう。
岡本郁雄