「HELLY HANSEN(ヘリーハンセン)」の 定番「セーリングジャケット」が生まれた背景とその歴史
1877年にノルウェーで誕生したアウトドアブランド「HELLY HANSEN(ヘリーハンセン)」。創業以来140年以上にわたり洋上で活動するヨットマンのために防水テクノロジーを追求し、自然と対峙しながら共存できる画期的なプロダクトを開発してきた。その中でも定番のセーリングジャケットは時代を問わず支持を得ている。そんなブランドの礎を築いてきたアイテムがリニューアル。どんな部分が進化をしたのか、その進化をブランドの歴史と共に、ヘリーハンセン事業部マーケティンググループの小池亮さんにお話を伺った。
マリンブランドとしてのルーツへ原点回帰
2027年にブランド創設150周年を迎えるという「ヘリーハンセン」。元々は商船(貿易船)に乗るセーラーに向けた風や雨を防ぐオイルスキンのコートを作ったのが始まりだ。小池さんはブランドの歴史についてこう語る。
「自分たちが開発してきたテクノロジーなどのストロングポイントをうまく生かしながら成長してきたブランドです。実際にアウトドアブランドとして変貌を遂げ始めたのは1980年代に入ってから。 セーリング競技は日本ではあまり馴染みがありませんが、ヨーロッパではメジャースポーツとして認知されているほど人気で熱狂的な盛り上がりを見せています。そういった競技における過酷な状況でも使えるウェアとして認知されてきました」 ヨーロッパではセーリングだけでなく、スキーヤーや登山家からも支持される「ヘリーハンセン」。国内のイメージはどちらかと言えばマリンブランドで、ライトなアウトドアでも使えるウェアだが、本国のノルウェーではマリンブランドとしての一面はもちろん、労働者が着るワークウェアとしての一面もあるという、生活に根付いたブランドなのだ。
「日本ではいい意味でイメージが定まっていないのですが、私たち自身“『ヘリーハンセン』は海のブランドである”というところに原点回帰をして、マリンブランドのルーツの部分を発信していくことに力を入れているんですよ」 その中でピックアップしたいのが“セーリングジャケット”として定番となっている「オーシャンフレイジャケット」だ。