【会見全文】(上)タカタのエアバッグ問題で高田会長が初めて会見
米国での集団訴訟について
続いて再発防止への対応についてでございます。まず不具合原因が判明したものにつきましては製造工程の自動化、製造工程における湿度管理の徹底、製造工程内のセンサーや重量測定による欠陥品の出荷防止等の設置を実施しております。また、元米国運輸省長官のスキナー氏を委員長とする独立した品質保証委員会を設置し、製造工程を最良の状態に維持すべく、第三者機関としての立場から製造工程の監査をお願いしております。今後も引き続き品質向上に向けて取り組んでまいります。さらに、β事案につきましては、その根本的原因を明らかにすべく、引き続き解析に取り組んでまいります。 次に交換品の確保状況およびその安全性についてでございます。まず交換品の確保に向けての取り組みですが、製造能力の拡充に努めており、現時点で月、約65万個の交換品製造能力を確保しております。また他社製のインフレータの調達もすでに開始しております。交換品の確保につきましても、各自動車メーカーさまが円滑に市場措置を実施していただけるよう、当社は各自動車メーカーさまに全力で協力しております。 続いて交換品の安全性の確保についてでございますが、フラウンホーファー協会の分析内容などに基づき、インフレータの密閉性の一層の向上等によるガス発生剤の吸湿阻止、市場措置の対象となっているインフレータの一部製造停止などの取り組みを行っております。こうした対処により、現在製造している交換品のインフレータについて安全性に関する懸念はクリアできていると考えております。 次に関連訴訟への対応です。当社がこれまで開示していますとおり、米国において複数の集団訴訟が提起されておりますが、これにつきましてはフロリダ州南部地区連邦地方裁判所で一括して審理がされております。なお、現時点で集団訴訟として審理されることが正式に決まったわけではございません。また、人身被害に関する個別訴訟も提起されており、これについても対応を行っております。同様にカナダにおいても複数の集団訴訟が提起されておりますが、こちらにつきましても現時点で集団訴訟として審理されることは正式に決まったわけではございません。いずれの訴訟につきましても、現地の法律事務所の弁護士を起用し、適切に対応しております。私からの説明は以上となります。