小池都知事定例会見12月16日(全文1)東京五輪の運営権を民間企業に委ねる
東京都の小池百合子知事は16日午後2時から都庁で定例会見を行う。 東京五輪会場見直し問題で先送りとなっていたバレーボール会場について、小池知事が模索していた既存施設の横浜アリーナ案を断念し、有明アリーナを新設する当初案で進める方針を表明する見込みだと報じられている。21日には4者協議が予定されており、正式決定される。 【中継録画】「有明」新設案を表明へ 小池都知事が午後2時から定例会見
東京五輪の会場について
NHK:それでは定例記者会見を始めます。小池知事よろしくお願いいたします。 小池:第4回の定例会も無事終えまして、そしていよいよ予算編成、年末年始へと向かってさまざまな準備をしているところでございます。それでは本日はいくつかご報告がございますので、まずクリスマス前までにうんぬんをお伝えしておりましたけれども、2020年大会の会場についてご報告をさせていただきたく存じます。 まず話題のバレーボール会場でございますけれども、これまでアジェンダ2020の報告書で推奨されているように、既存の施設を活用するようにということでございまして、そのアイデアも含めましてこれまで賢い活用の仕方、それから大会終了後がどのようなコストが掛かり、そしてそれが負の遺産にならないのかどうかなどなど、総合的な検証をしてまいったところでございます。そしてオリンピックそのものがサステイナビリティーを確保しなければならないということもございます。そこで横浜アリーナを検討の対象とさせていただいたわけでございます。 横浜アリーナは日本を代表する素晴らしいアリーナでございますけれども、さまざまな、技術的な、例えばオリンピック・パラリンピックの運営面から会場周辺にスペースが必要であるということ、さまざまな特殊要因もあります。民間の土地が必ず確保できるのか否か。市ですね、横浜市の市が持っているところなどもございますので、それを工夫することができる等々いろんな意見がございました。そしてまたそれらのことを調べていく、調査するに当たりましては林市長をはじめとする横浜市の皆さま方には本当にご協力をいただいたところでございます。 そして結論でございますけれども、主に3会場これまで見直しをしてまいりました。そしてこれまでの見直しはまず、今お話をいたしますのが有明のアリーナにした場合、見直し前が404億円、そしてさまざまな、ここの部分は要らないであろうとか、そしてまた環境対策についての費用は、これは省いていこう等々いたしますとだいたい340億円になりまして、削減額につきましては65億。それから海の森水上競技場でございますけれども、これはカヌー、ボートとなります。スプリントなどになりますけれども、カヌーになりますけれども、約500億でありましたけれども、これをスマート案にして約300億を切るということ。それから水泳でございますけれども、アクアティクスセンター、683、これを各種見直しいたしまして、2万席を1万5000席に減らす等々で、約150億から169億円の予算の縮減ということでございまして、ざっくり400億円のお金を削ることができるということでございます。 今、約と申し上げましたのは、実はただお金を削るということだけではですね、例えば太陽光発電は、初期投資は掛かりますけれども、そのあとのランニングコスト、これを助けます。それから例えば遮熱性の道路舗装というのは、これからこの2020年の大会が真夏に行われるということを考えますと、この遮熱性の舗装というのは、これはさらに研究開発を進めていきますと安くできる、施工できるということも考えられます。地中熱、これは施工時点で仕込んでおかないと後付けができません。 ということなどなどございますが、まずはこうやって削りに削った数字ということでこれをご覧いただければと思います。よって大会全体の予算をぐっと縮減してほしいというIOCのバッハ会長はじめとする皆さま方からのご要望、そしてまた何よりも都民の代表としての都知事として、皆さま方のお預かりしているお金をどのようにして有効に活用していくのか、それは大会のみならずそのあとの運営についても、どのようにして効果的に確保するのかということなどなどでございます。 そこで3つ目、この会場の整備に当たりまして、私は今こそ、むしろ発想の転換のチャンスではないかと、このように思うわけでございまして、最終的に有明アリーナとさせていただいて、この3つの会場、それぞれ前のところと同じではないかとおっしゃるかもしれませんけれども、まずはこうやって皆さんの前に、何にどんなにお金が掛かるのか、そしてまた海の森などは最初の69億円から1000億になって半分になって、さらに下がってという、こういう状況を皆さん目の当たりになさったわけでございます。 そして、その結果として、先ほどお示しをいたしましたような、300億を切る形でまずは落ち着くということでございます。そして、このパラダイムシフトといいますけれども、私は3つ視点があると思っております。それは前回もちょっとお話ししたように、まず点から面への考え方の違いでございます。これまでは1つ1つの会場が駅から何分とか、別の会場は別の、こちらは別の駅から何分といったような、点で考えていたのを、もっと面で考えるべきではないかということでございます。